【5月17日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2025 vol.07
鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は5月17日に行われる2025明治安田J3リーグ第13節、鹿児島ユナイテッドFC vs 福島ユナイテッドFCのマッチデープログラムです。


2025明治安田J3リーグ第11節
vs 奈良クラブ 会場:白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)


2025明治安田J3リーグ第12節
vs FC琉球 会場:沖縄県総合運動公園陸上競技場(沖縄県沖縄市)


「西原商会Presents」KFA第40回鹿児島県サッカー選手権大会(兼 天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会 代表決定戦)
vs 鹿屋体育大学 会場:白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)

相馬直樹 監督コメント(5月14日トレーニング後の共同会見より抜粋)

トレーニングで選手間でお互いに要求が増えてくるのはいいことだと思います。
その方向性を間違ってしまうとやるべきことに対して、そこをできていなかったり、緩くなってしまうことがありました。
お互いにそこを求め合ってくれると我々スタッフが「やれ」と言うよりも、やっていくことが大事だという認識が生まれますし、そして表現してくれることがベストです。
失点を減らすために必要なこと
続けていくことしかありません。
いくつかのエラーが出て失点しますが、予測できないようなエラーが出るケースもあるし、やるべきことができていないことで生じるエラーもありますので一概には言えません。
やるべきことをやらなくて、という失点はなくなるようにしていきたいです。
5/3奈良戦の敗戦から得た良い影響
その部分はあるかと思います。
結果的にカテゴリーが違う試合も含めて、続けて勝つことはできました。
また勝ちに多くの選手が絡むことができました。
チーム内で競争が激しくなり、今日のトレーニングでも要求の多さにもつながっていると思います。
そういうものを含めて次が大事になると思います。
5/6琉球戦に勝ちきれた意義
あのゲームも少し選手を入れ替えて臨みましたが、刺激が我々に必要でした。
そこをうまく今回は利用して勝つことができました。
もちろんあそこで勝ちを持ってこれなかったら今どうだったかというところはあります。
それでもチームは生きものなので、当然今は自分たちがもぎとった勢いをどう活かしていけるかです。
活かせるようにしていきたいです。
チームの選手層
もちろんそれ以前と比べれば厚くなりました。
この選手はこれができる、今はここまでしかできないということを、公式戦で見ることができましたし、そのいい面はあります。
当然競争につなげていかなければならないと思っていますし、メンバーを変えてスタートした中で琉球戦では後半の選手が実際に試合を決めてくれました。
今のサッカーだとお互いにハードワークする中で言うと、最初の11人そのままで終わる事はありえません。
それを含めても1ゲームに関してもほとんどのゲームで16人が出ることになりますし、20人を遠征に連れて行っていますし、その20人に入るための競争も必要です。
その意味でこの前のゲームで勝ちを持ってこれたことは大きいです。
セットプレーを蹴るアンジェロッティ選手
去年は今治ではCKを蹴っていたと聞いていますし、もちろんペナルティエリア内ではヘディングを決めている選手です。
そういうところを含めて色々と空いた期間に少しセットプレーのトレーニングをして、そこで彼はこういうキックを持っているということを含めて、うまく合った形です。
トレーニングで「下がるな」と声をかけていたこと
ボールを失った側に声をかけていました。
下がって陣地を守るのではなく、もう1回ボールを奪いに行けという意図でした。
ボールから遠い選手が下がるのはカバーだからいいのですが、ボールに近い選手がボールに対して行かないと相手は自由になります。
全員で行く必要はありませんが、1人はボールを抑えないとという狙いです
コーチが攻撃時のポジショニングで声をかけていたこと
どちらにしてもボール1個なので、 ボールを持っている選手と1人2人とつながってのパスコースではなく5つのパスコースがなければなりません。
ひとつ動いた後もまた次のパスコースが消えた時にもう一度動き直せるかです。
福島ユナイテッドFCについて
特徴的にボールの動かし方があるチーム、ボールを大事にするチームです。
彼らのいいところを出させないようにする、それがイコール我々のいいところが出るようにすることになります。
うまく噛み合えばと思っています。
次節の守備面で鍵になるところ
特徴的なスタイルを持つ相手なので、そこをどう抑えるかです。
そのなかで攻撃につながるような守備の仕方をできればと思っています。
渡邉英祐 選手コメント(5月14日トレーニング後の共同会見より抜粋)

福島ユナイテッドFCの印象
独特なポゼッションスタイルのチームだと思います。
自分たちは前からプレッシングに行きたいチームコンセプトなので、いい相手になると思っています。
ボールを奪えればチャンスになると思いますので、前からのプレッシャーをテーマにやっていますが、それが出せれば勝てると思います。
疲れが出てきた時の守備のバランス
行けなくなった時は行けなくなった時で、FWとCBの距離をコンパクトにすることが大事になります。
その時に間延びしてしまうと守備ラインの間にパスを刺されて苦しくなるので、そこで我慢して全体としてコンパクトにしながらプレーできればと思います。
僕はボランチなので、前の守備については自分自身が発信していかないといけないと思っていますし、僕より後ろはセンターバックやサイドバックが声をかけてやってくれているので、全員が1人1人しゃべっていけたらと思います。
サイドバックが前に出た時のリスク管理
前の方のプレスがはがされてしまう場面は試合の中で絶対にあります。
その時にどれだけ全員が戻れるかが大事になります。
プレスをはがされないことも大事ですが、はがされても全員が戻してゴール前を固めることを意識していければと思います。
サイドバックとボランチでプレーを変えるところ
メインは守備的なポジションでバランスを取る時間帯が多いので、ディフェンスにおいては絶対にやらせないことが大事になります。
攻撃の面でも数字面で、ゴールやアシストを狙っていかないといけないことは意識しなければならないと思っています。
あとは配球はこのチームにとって大切なので、ボランチが失わずに縦パスをつけること、背後にボールを送ることをもっと精度を上げていきたいです。
ボランチで起用されること
もともと自分は(サイドバックより)このポジションがいいと思っていました。
ただ稲葉(修土)選手もですし、他にもいいボランチがたくさんこのチームにはいます。
しっかりとチームを勝たせるために日々全力でやっていきたいです。
次節に向けて
ホームで前回負けてしまったので、絶対に勝つ姿をお届けできるようにがんばりたいです。
谷田壮志朗 選手コメント(5/14トレーニング後の共同会見より抜粋)

県選手権での初出場を踏まえて
常にチャンスがまわってきたらものにするという気持ちで練習しているので、そんなに1試合出たからと言って、変化はありません。
何かが大きく変わったということはありませんが、試合をやってみないとわからないこともありますし、練習の中だけでは得られないものが試合にはあります。
試合をやって振り返って、最終ラインの選手たちとコミュニケーションを取ってみると、改善点はまだまだあります。
そういった中でいい経験値を上げられたと思います。
リーグ戦に絡みたい気持ちはありますし、そのために自分ができることをやるだけです。
自身の持ち味
自分の強みは後ろからビルドアップでボールを動かすこと、ヘディング、球際のところです。
そこをもっと出せるようにしつつ、先輩たちのいいところも見習っていけたらと思っています。
センターバックとしてプレーするボランチの選手を見て感じること
やっぱり相馬さんのやりたいサッカーもある中で左右のスライドや、ラインアップのところを強く要求されている中で、その要求に応えつつも自分の良さをどうやったら出せるか日々考えながら探しているところです。
やはり最後はゴール前だと思うのでその気持ちのところや、声で解決できることもあります。
そこをしっかりしゃべりながらやっていきたいです。
広いエリアをカバーするチームスタイルについて
正直きついですが、僕はまだ2チーム目で監督は2人目です。
あまり経験が多くないので、あまり経験上で語ることはできませんが、すごく運動量も必要とされますし、そこで自分の良さをどう出せるかだと思っています。
鹿児島に来てからの期間を振り返って
まだプロ2年目で去年前十字靭帯の損傷をして、今年から実戦復帰をしましたが、そのなかで(所属元のジェフ)千葉でチャンスがないなかで、少しでも経験値を上げるために鹿児島に来ました。
そういった意味で何も失うものはありませんし、自分がどこまでやれるかチャレンジするだけです。
まったく後ろ向きなものはなく、チャンスがきたらやってやるという気持ちです。
センターバックのチームメイト
自分より経験がありますし、まこくん(岡崎慎選手)は代表にも入っていましたし、経歴もあるなかで吸収すべきところがたくさんあると思っています。
そこは盗んでいけたらと思います。
県選手権決勝の収穫
コーナーからの得点は自分の強みだったので、そこでひとつ結果を出せました。
そのこともですし、最終ラインでスライドする中でコミュニケーションすること、どのタイミングでスライドするのか、ラインアップのタイミングをどうするのかは試合の中で繰り返し続けてきたことなので、そこを得られたと思っています。
相手背後へのフィードの改善
キックミスもありますし、その状況によりますが、FWの抜け出しのタイミングと止めてから蹴るまでが合わないこともあります。
別に試合でミスがゼロということはないので、合わせていければいいと思います。
チームが変わった影響ではないと思います。
選手1人1人特徴が違うので、FWの選手の特徴が生きるようにパスを出すのもセンターバックの仕事です。
そこはまだ自分にとって課題だと思っています。
次節に向けて
自分は常にチャンスをうかがっていますし、チャンスがあれば力を発揮できるように準備しています。
チャンスがあれば絶対にものにする気持ちでいます。
コラム「鹿児島をもっとひとつに。vol.44(Total vol.56)」
瀬戸 紘平さん(株式会社鹿児島トヨペット)

スポンサー企業を訪れると飾ってあるユニフォームをお見かけすることがあります。
ハンガーに掛かっていたり、時には額縁に入れていたり、、、
しかし、非売品のパンツまで履いたマネキンを飾っているのはここくらいでしょう。
鹿児島トヨペット株式会社。
サポーターには今さらですが、ユニフォームパンツの前面にロゴを掲出されているオフィシャルトップパートナーです。
シャツに入らない分、露出は少ないはずですが、2019シーズン以来、変わることなく足元から鹿児島ユナイテッドFCを支えてくださっています。
迎えてくださったのは鹿児島トヨペットで「営業本部 営業部 営業企画室 販促グループ」にて広報業務を担う瀬戸紘平さん。
「僕が表に出るより、営業担当をもっと出していかなければいけないんですけど」とおっしゃいますし、鹿児島トヨペットにはサッカー部もありますが、今回は会社全体のことがテーマでもありますので、瀬戸さんにお話いただくことになりました。
車のことをあまり知らなかった新人時代
瀬戸さんは大学を卒業してから、別の仕事を経て中途採用で鹿児島トヨペットに入社。
最初に担当したのは中古車の部門でした。
「お客さんから下取りした車を私がチェックして、加修(修理)が必要なところは加修指示を出して、それを指示を出したものを商品化して、中古車として売るような仕事をしていて。で、その中で検査をするっていうのが私の仕事でやっていて」
25歳での入社当初「車のことはほとんど知らなかった。エンブレムを見てもどの車なのか分からなかった」という瀬戸さんですが、しっかりと適応して、お客さんと接する業務を4~5年ほど担当した後、現在の広報の業務に移りました。

鹿児島トヨペットにおいて瀬戸さんが担当される広報業務は、広告物や協賛、イベントの運営など多岐にわたります。
営業スタッフを中心にメディアの現場に出てもらうことをしたりしながら、色々な世界の人たちにたずさわれる広報の仕事を、充実感とともに取り組んでらっしゃいます。
スポーツに関する協賛の中では毎年2月に行われる「県下一周市郡対抗駅伝競走大会」いわゆる県下一周駅伝があり、2019シーズンから本格的に関係性がはじまっていた鹿児島ユナイテッドFCも、重要な協賛です。
鹿児島トヨペットと鹿児島ユナイテッドFC
様々なつてを頼って訪れたクラブの営業からの熱烈な話を受ける形で鹿児島トヨペット株式会社は2018シーズンからスポンサー企業になり、J2昇格を達成したあとのファン感謝の集いでは冠スポンサーとなり、そして2019シーズンからはオフィシャルトップパートナーとしてパンツにロゴを掲出します。
はじめてスペシャルマッチを行ったのは横浜FC戦。
相手方には三浦知良選手、中村俊輔選手、そして松井大輔選手といったビッグネームが顔をそろえる豪華な一戦でしたが、、、鹿児島は二ウド選手のゴールで先制するも逆転負けした一戦です。
あいにくの大雨でしたが、それでも4,437名が来場し、大いに盛り上がった一日でした。

ただ昇格したタイミングでユニフォームスポンサーになることに違和感はありませんが、二度の降格を経ても、鹿児島ユナイテッドFCに対する鹿児島トヨペットの立場は変わりませんでした。
特に瀬戸さんが広報のお仕事をされるようになったのは2020シーズンからで、コロナ禍で苦しい状況でした。
「そうですね、でもやっぱり地域に根ざしているところですね。
ユナイテッドのファンって、私たちのお客さんにもけっこういらっしゃるんです。
それでスポンサーをしていることが営業活動とかに役に立ちますし。
地域に根ざすっていうのはうちの会社が思っているところでもあるので」
鹿児島トヨペットのような企業の場合、不特定多数の顧客というよりは1人1人の顧客に車を買ってもらい、車検や修理や保険など総合的に「車のある生活」に伴走し続けて、また次の車へ乗り換えてもらって、、、と長く深いつきあいがあります。
そのお付き合いの一貫、顧客との会話のひとつとしてもユナイテッドは意味があるととらえてらっしゃいます。
「本当にサッカーを知らないお客さんなんですが、たまたま営業が勧めて“じゃあちょっと行ってみようかな”みたいな感じで観に行って、そのままファンになって、もうシーズンパスを買われたお客さんもいらっしゃいます。
私も営業から聞いて“本当にそんな方もいらっしゃるんだな”って思ったんですけど」
サッカーとの出会い、より深みにハマっていくきっかけはどこにあるか分かりません。
瀬戸さんご自身も学生時代は剣道部で、サッカーはテレビで見るくらいでしたが、今では土日が重要な仕事にも関わらず、定期的にスタジアムに足を運んでらっしゃいます。
そんな瀬戸さんにとって印象に残っている試合をうかがうと、やはり鹿児島トヨペットがマッチスポンサーだった一戦が出てきました。
2024年8月24日の清水エスパルス戦。
鹿児島の夏休みを彩るサマーナイト花火大会と日時が完全に重なったなかで、それでも10,000名を超える両クラブのサポーターがスタジアムに足を運んだ一戦です。


鹿児島トヨペットの恒例が車両展示ですが、この日展示されたのは「トヨタクラウンスポーツ」「トヨタクラウンクロスオーバー RS ランドスケープ」。
「スタジアムに来られるお客さんもやっぱりあくまでサッカーを観に来られるお客さんなので、どちらかといえば目に付く車でお客さんに楽しんでもらうのが一番でして。
冠試合ではあるけど、主役はあくまでユナイテッド側なんです」
車両が展示してあるブースの前では、入場を待つサポーターの列が途切れることなく続きます。
そして試合の方ではなかなか降格圏から抜け出せない鹿児島が、首位の清水相手に食らいつく様子を、VIPの経営陣の付き添いという立場で控えめながら熱心に観戦します。
「やっぱり燃えましたよね、これは行けるんじゃないかっていうくらいの勢いだったので。申し訳ないんですけど、試合前はどうなるんだろうって思っていたので。入れられたのは最後の最後のほうでのPKで、本当にすごい試合だったと思っています。
あとは6月のモンテディオ山形戦は終了間際に入れて勝ったし、あれも印象に残っている試合です」

これまでに行われたスペシャルマッチの写真を眺めながら思い出話がぽろぽろと出てきます。
2023年11月5日の奈良クラブ戦。
目を引くのはかごしま国体が終わったばかりのスタジアムの風景、、、ではなく、試合前にあいさつをされる代表取締役社長である川邊安生さんの服装。
上にユニフォームを着られるのはどの企業の方々でも共通で、自社のロゴが入るパンツを着用するのも納得ですが、、、ソックスまでクラブを通じて選手と同じものをそろえていて、やるからには徹底する社風がうかがえます。

「イベントに関してはどう変えていくのかを重視しています。
実は色々なイベントもカローラさんは結構されているイメージがある方が多いと思いますが、トヨペットはもともと扱っているのがハリアーとかアルファードとかの高級車が多いイメージがあって、それを崩したくないということでイベントとかはしなかったんです。
けれど最近は露出を多くしてイベントもしていったほうが良いんじゃないかと会社としてもなってきたので、イベントも各店舗で増やしているところなんです」
ちょうどカローラの名前が出てきたので、トヨタ車の販売店について少し説明をすると、トヨタ系列の特徴と言えるのが、鹿児島で言えば「鹿児島トヨタ」「鹿児島トヨペット」「トヨタカローラ鹿児島」「ネッツトヨタ鹿児島」と4つの販売チャネルがあるところです。
2020年以前は瀬戸さんがおっしゃるように「トヨペットと言えばハリアー」という風に専門的な取り扱い車種がありました。
今ではどの販売店でもどの車種でも購入することができますが、それぞれの色は今もありますし、健全に競争する間柄でもあります。
時代とともに鹿児島トヨペットという企業を取り巻く環境も変わりますが、それでも変わってはいけない精神を瀬戸さんは一枚のポスターから教えてくれました。
「車を選ぶ前に私たちを選んでいただけること」
この言葉は鹿児島トヨペットの採用ページなどにも使われています。

「地域に根ざした営業活動というのが本当に重要な時代になってくるというか。
まず地域の方々に販売店に来てもらえる存在でありたいですし、何かあった時に一番に頼ってもらえる存在でありたいというのは昔から変わっていないところですし、これからもそうありたいです」
イベントとしては例えば昨年「EVキッズカート体験走行会」というイベントに瀬戸さんはたずさわりましたが、「だいたい初めてやることが多いので、やってみて初めて分かることも色々と出てきました」と振り返ります。
しっかりと準備をして臨んで、それでも出てきた課題を洗い出して改善する。
地域に根ざした組織として、変えてはいけない理念は保ちながらも、より良い方向へ会社全体として「カイゼン」しようという心意気がうかがえます。
鹿児島ユナイテッドFCというサッカークラブにも地域に愛されるクラブであろうという気持ちを感じられるからこそ、まだまだ足りないところはあるとしても、J2から降格し、J3でも勝てない日々を過ごす中でも、サポートする姿勢は変わりませんでした。
「去年は途中で(J2残留は)難しいと感じるところはありました。それでも社内としても特に変わることなく応援し続けるし、これからも多分ずっとサポートし続けると思います。
あれだけのファンがついているということは、それだけユナイテッドも地域の方々に知られていて、地域に根ざしているっていうことで、本当にすごいなと思っています」
瀬戸さんが見るユナイテッド

瀬戸さんは鹿児島ユナイテッドFCを率直に評価されています。
「まず試合会場の雰囲気がキッチンカーとか屋台が並んでいる印象がなかったので、最初は驚きましたよね。“あ、こんなことをしているんだ”ってお祭り感があって。
サポーターの皆さんの応援が本当にあんなにたくさんいらっしゃることにも驚きましたし、試合そのものもおもしろいですし、やっぱりゴールが入ったときの一体感がすごいなって思いました。
本当に知らない世界で驚きましたよね。
だからトヨペットの社員にも体験して欲しいって思っています。
私もそうだったんですけど、体験してみないと分からないことはたくさんあるし、まずは観てもらいたいです」
そんな瀬戸さんに恒例で「これからクラブにどうなっていって欲しいですか?」とたずねると、「試合内容のこととか言って良いんですかね?」と気にされながら、かなり即物的なお答えから入りました。
「今年の試合って先制点を取ってから追いつかれることが多いじゃないですか。
(2-1で勝利した)琉球戦も先制したと思ったら、追いつかれるし、引き分けも多いしので、それは課題なのかなとは思っています」
もちろん今シーズンのユナイテッドも瀬戸さんは楽しんでらっしゃいます。
アンジェロッティ選手のゴールを決める嗅覚と体格と、しっかり攻守に走る姿は特に印象的なようですが、大きくて見栄えがするのに走りも良いってハリアーみたいですね笑。

もちろんカテゴリーのことなども大切な要素です。
「今はいい位置にいるし、うまくいけばJ2にも行ける位置だと思いますので、次はやっぱりJ2に上がった時には定着できるようになって欲しいです。
本当に進鹿ですよね。
J2は相手がJ1経験のあるところが多くて有名な選手が来るじゃないですか。
(前述の横浜FCの中村俊輔選手たちや、去年の清水の乾貴士選手のように)テレビで見る日本代表を経験した選手がそこにいる、みたいな。
それがきっかけでユナイテッドを知ってもらう機会も増えると思いますし、それに付随してスポンサーの方々も知ってもらうという意味で、やっぱりJ2に定着していくっていうのは大きなところだという気がします」
もちろんサポーターというものは主語が「鹿児島ユナイテッドFC」であり、相手に大きく左右されるものではないことは理解しつつ「最初の1回観に来てもらうきっかけ」の大切さを瀬戸さんは重視されていました。
ROAD TO VICTORY~走り続けること
ところで鹿児島トヨペットのスペシャルマッチと言えば、車両の展示販売とともに毎回の恒例となっているのが「ピンバッジ」の配布です。
毎回3000個ものピンバッジを用意するコストもバカにならないような気がしますが、、、

「このデザインってユニフォームで12番に設定しているんですけど、12番ってサポーターの皆さんって意味じゃないですか。
だから私たちはマッチスポンサーですが、あくまで主役は皆さんですよという意味でやっています。
それからお客さんがもらって、身につけてもらいたいっていうのがやっぱりあります。
ピンバッジであればもらってもかさばらないですし、自分たちの社名も入っていて知ってもらえるしっていうところで選んでいるところもあるかと思います」
確かにこのピンバッジを、選手たちの顔が載ったグッズといっしょにバッグにつけているサポーターさんの姿をスタジアムでよく見かけますし、納得感があります。
一方で今シーズンはじめてなのは「企業名+スペシャルマッチ」の前に「ROAD TO VICTORY」という言葉が入っていることです。
「もともと変えようみたいな話があったんですけど、うちのCMって“かごしまロード春編”夏編、秋編みたいな感じてやっているんですけど、車って道を走るじゃないですか。
それでROADにつけるんだったらVICTORYがいいんじゃない?っていうことになって」
この道を走るのは勝利のため。
シンプルだけれど力強いメッセージです。
最後に、瀬戸さん個人としてお気に入りの選手がいらっしゃるのかを聞いてみました。
「私が最初に印象に残ったのが米澤(令衣)選手なんです。
もう毎回サボらずにずっと走っているじゃないですか。
FWの選手って言い方は悪いですけど、全力疾走ばかりじゃなくて、チャンスをじっとうかがったりもしているじゃないですか。
米澤選手は点も取るし、それでめっちゃ速いしずっと走っているのがバケものみたいだな、すごいなって」

瀬戸さんは終始丁寧に、穏やかにお話をしてくださりました。
そんな瀬戸さんがアンジェロッティ選手にしても米澤選手にしても、それ以外の要素をふんだんに備えながらも「走る」ところに着目しているあたり、やっぱり自動車メーカーの世界の方らしいなあと印象に残りました。
会社概要
会社名/鹿児島トヨペット株式会社
住所/鹿児島市西千石町1-21
代表者/代表取締役社長 川邊 安生
創業/1956年
従業員数/425名(2024年4月)