DAZNに入会+ユナイテッドFCの試合を視聴してクラブを応援しよう!

試合情報

  1. ホーム
  2. お知らせ
  3. 【7月9日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2022 vol.08
2022.07.08 試合情報

【7月9日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2022 vol.08

鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は7月9日に行われる2022明治安田生命J3リーグ第16節、鹿児島ユナイテッドFC vs 福島ユナイテッドFC のマッチデープログラムです。

日程表・順位表・テキスト速報

前回までの振り返り~アウェイでの激闘2連戦を経てホーム鴨池に戻る~

6月18日(土) 2022明治安田生命J3リーグ第13節 vs Y.S.C.C.横浜
白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)

先週、アウェイFC岐阜戦を1-2で落としていた鹿児島ユナイテッドFC。
前日までは雨予報だったのが、当日を迎えると曇天まで持ち直し、4,031名の観客が足を運んでいた。
「あの雰囲気だと負ける気がしない(白坂楓馬)」

スタジアムの熱気を受けた鹿児島は序盤から集中力高く試合に入る。
「前節の敗戦から選手がしっかり切り替えて、自分たちのプレーを立ち上がりからできたことは今日のゲームで一番のポイントだったと思います。ボールを失ったことに対しての切り替えとリスクマネジメントと、しっかり攻撃をやりきるところで、イニシアティブを取って、しっかりと自分たちの試合ができたと思います(大嶽直人監督)」

12分、YS横浜陣内でボールを失うが即座に有田光希が奪い返しにかかることで、YS横浜はボールを前に運ばず後方でボールを回す。
そのパス回しを「狙っていた」米澤令衣が一瞬の快足で奪う。
そのまま右足でシュートまで持ち込む。
GKの手でコースが変わり、ポストに当たる乾いた音が響く。
跳ね返ったボールにすばやく米澤が反応し、角度がないところから左足のダイレクトで正確に流し込んで先制点を奪う。

さらに15分、左サイドの米澤から右へと大きく展開し、今季初スタメンの牛之濵拓が大外で受けて、内側を追い越していく星広太をオトリに中に入りながらドリブル。
牛之濵から、有田の斜め後ろから入り込んだロメロへのスルーパスから打たれたシュートはGKに防がれる。
32分、YS横浜が右から入れたクロスをGK白坂楓馬が弾いたところを、シュートを打たれるが、体勢を崩したままでの白坂が足を伸ばしてはじき出す。
「ハイボールの処理に出ていって、落としてしまった。GKとして一番やってはいけないことですし、まずそれを落とした瞬間、ここで失点するわけにはいかないと思いました。そして佐々木GKコーチと足をギリギリまで伸ばすトレーニングをしているので、それが活きました」

35分、ショートコーナーから薩川が入れたボールをニアサイドのロメロがそらし、ファーサイドに高々と上がったボールを岡本將成がヘディングで落とす。
広瀬健太とYS横浜の選手が競った後ろで「来いと思っていた」と待ち構えていたロメロが左足で蹴り込む。
2-0とリードをしてハーフタイムを迎える。
「2点とっても今のサッカーでは勝利とは限らないし、3点でも大丈夫とは限らないので、もう一度しっかりと前半のように闘志を燃やしてひたむきにやるよう伝えました(大嶽直人監督)」
さらにリードを広げろとハッパをかけられた鹿児島だが、後半はYS横浜も攻勢を強める。
60分、鹿児島陣内でのパス回しから強烈なミドルが枠に飛ぶが、これも白坂が防ぐ。
「分析で色々なところからシュートが飛んでくるという話をしていました。また佐々木GKコーチからいつも通りすれば大丈夫だから、良い準備をしようという話をしてもらっていました」
75分、中原秀人が蹴ったコーナーキックを大外から薩川がもう一度ゴール前に送る。
ゴール前で待つロメロがヘディングで合わせたボールは、GKとDFに当たってオウンゴールという形で3-0とする。

「セットプレーが今後、上を目指していく、本当に我々がJ2を目指すのであればこれがポイントになるので大きかったですし、ホームでも取れたことは非常に大きいです(大嶽直人監督)」
リードを広げても鹿児島は守りを固めることなく攻め続ける。
88分、中盤の野嶽から右サイドの渡邉、福田、渡邉と途中交代の選手がパスをつなぎ、渡邉がゴール前に入れたボールを米澤が合わせるがポストの右側を外れ頭を抱える。

94分、スローインから山本駿亮のポストプレー、圓道将良、野嶽とつなぎ、野嶽のスルーパスが出る。
スルーパスに抜け出した圓道のシュートがGKに防がれたところを米澤が拾い、ゴール前に送るがGKにキャッチされて試合終了。
最終的に3-0の勝利となったが、米澤が見せたのは悔しそうな表情だった。
「正直言うと、試合終了のホイッスルが鳴った時に悔しさのほうが強かったです。チーム全体としてもっと決められるチャンスがあったなかでの3点だったので、そこの質をもっと上げることと、いい形はどんどん作れていると思うので、それは継続していきたいです」
飢えを残してこれからのアウェイ戦に挑んでいく。

6月25日(土) 2022明治安田生命J3リーグ第14節 vs 愛媛FC
ニンジニアスタジアム(愛媛県松山市)

雨中の中で迎えた6月25日のアウェイ、愛媛FC戦。
7分、GKからのロングボールを拾った愛媛がテンポよく左サイドでボールを回し、フリーでゴール前にクロスが上がる。
叩きつけるようなヘディングで合わせられ、先制される。
「その前の愛媛キーパーからのボール、セカンドボールを相手にさらわれたところで決まりました。その後は失点という結果になりましたが、そのセカンドボールに、プレッシャーを掛けて触れれば大丈夫でした(大嶽直人監督)」
「最初入りの部分でしっかりやろうというのは話していましたが、相手のホームで相手の勢いもすごかったので、のまれてしまった部分はあると思います(広瀬健太)」

なかなか鹿児島はペースをつかめない。
28分、中盤でボールを奪われると、そのままドリブルで持ち込まれる。
岡本將成と競りながらシュートまで持ち込まれるがシュートはGK白坂が防いだ。
「前半の入りからやりづらさを感じていて、ビルドアップで立ち位置だったり、ボールの回し方も不安定でした。カウンターの部分の対応というより、そこのボールの回し方、失い方において修正が必要だと思います(中原秀人)」

それでも鹿児島は後半、チャンスを作る。
47分、薩川のスローインを受けに戻った有田がスルー。
後方のロメロが受けて、左から中央へ入り込んだ米澤へパス。
ペナルティエリア内にボールを運んだ米澤がシュートを打つがバーの上を通る。

51分、自陣内でボールを奪われ決定的なピンチを招くがGK白坂が驚異の反応で追加点は許さない。
63分、左サイドのFKを木村祐志が斜め後ろに戻し、薩川が狙ったシュートはわずかにポストの外側を通り過ぎる。
米澤、ロメロ、さらに後方の中原が何度もミドルシュートを狙う。

アディショナルタイム、ペナルティエリア内へのクロスからボールがこぼれる。
右サイドバックの星が押し込みに強烈なシュートを打つがGKに遮られる。
0-1で敗戦。
そして今シーズン初めて無得点となった。
「最後のボックス内での泥臭さというところが、もう一つだったのかなと思います。そこまでは、後半はしっかりと相手を押し込んでいました。そこで最後のところをもう少しきれいじゃなくても、ゴールに向かう動きや質、局面的なところでも勝負強さがこれから必要かなと思います(大嶽直人監督)」
選手たちはアウェイまで応援に来てくれたサポーターのところまであいさつに行く。
そして「次は勝つ」の想いを確かめ合った。

7月2日(土) 2022明治安田生命J3リーグ第15節 vs ギラヴァンツ北九州
ミクニワールドスタジアム北九州(福岡県北九州市)

敗戦から1週間を経た7月2日のミクニワールドスタジアム北九州。
何百にも連なる手拍子や鳴り物の音が響く。
1,000名を超える鹿児島のサポーターが押し寄せ、スタジアムは選手がバスで入る段階から「バトルオブ九州」にふさわしい熱気に包まれていた。
その雰囲気は、両ゴール裏にサポーターが陣取り、両チームの選手が入場する段階でさらに加熱する。

「応援は嬉しいのですが、いつも自然体で臨むように意識しています。ただ今回に限ってはあのゴール裏を見た瞬間、勝たなければだめだという想いが出てきました。スタジアム含めて鹿児島北九州含めて、サッカーの試合だと感じていました(有田光希)」
鹿児島は序盤から奪ったボールを落ち着いてボールを動かすことができず、前線に蹴っても回収されて攻撃を許す苦しい展開が続く。
8分、右サイドのクロスから打たれたヘディングは白坂が防ぐ。
20分のシュートはポストに跳ね返される。

センターバックの岡本將成や今季初スタメンの井原伸太郎が攻撃を跳ね返し、ボランチの木村祐志と中原秀人もペナルティエリア周辺での守備やビルドアップに奔走し、有田や五領淳樹や牛之濵拓たちも相手のボールを何度も追いかけ回し、リズムを鹿児島に持ってこようとする。
「試合に入ったら最後までもたないとか考えず、手拍子や太鼓で作られるホームのような雰囲気に、背中を押されているようにがんがん行きました。流れを変えようというところもありました(有田光希)」
21分、五領のインターセプトから中原、有田とつないでのシュートはGKがセーブするが、少しずつ鹿児島がボールを持つ時間が長くなる。
しかし47分、前線へ送ったボールを跳ね返され、セカンドボールを拾われると、左サイドへの素早い展開からゴール前にクロスが入る。
中で合わされたヘディングを白坂が足で防ぐが、こぼれた球を押し込まれて、北九州が先制。

直後に主審のホイッスルが鳴り、前半が終わる。
前節に続いて選考を許したが、ロッカールームでの選手たちの気持ちは前を向いていた。
「もう1回スイッチを入れられました。失点したのはしょうがないので点を取りに行く。全員がロッカーに戻って、そういう感じになっていました。セカンドボールへの意識を高めるように監督からは指示されました(米澤令衣)」
後半もお互いにチャンスが行き交う展開が続く。
54分、北九州の直接FKはバーを直撃する。
67分、中盤でボールをさらった牛之濵から左を走る米澤へスルーパス。
角度がないところから打った米澤の強いシュートはGKが防ぐ。

64分に圓道将良、73分に山本駿亮と星広太が投入される。
苦しい展開のなかでもサポーターは逆転を信じて大手拍子と鳴り物で後押しを続ける。
74分、投入されたばかりの山本が中原秀人のロングパスを左サイドで受けて、一気に縦へボールを運ぶ。
内側を米澤が走り込むが、そのまま山本は左足でシュートを狙い、目の前で惜しいシュートにゴール裏のサポーターも意気上がる。

「前半から見ていて、シュートシーンが少ないと思っていて、あのシーンではもう本当に自分がしかけるなかでゴールのコースが見えたので、あのシーンでは自分が打つことを考えていました。センターバックが割れることは分析していて、狙っていました。ただあのシーンではセンターバックが釣り出されなかったので、自分が仕掛けてゴールを狙っていこうというのが入らなかったですが、流れを掴むきっかけにはなったと思います(山本駿亮)」
76分、北九州のセットプレーでゴール前に入ったボールを競り合いながら山本がマイボールにして一気に攻め上がる。
右サイドを走る星に展開。
山本だけでなく、最前線へ一気に米澤が駆ける。
星がためている間に、空いた右側の空間へ山本がそのまま走り込む。
正確なパスが星から山本へ送り込まれる。
「まず自分が相手を引っ張って下げて、背後のスペースでもらえたらと思っていたら相手も下がって、そこに(山本)シュンがうまくスペースを見つけて練習通りに入ってくれたから、後は待つだけでした(米澤令衣)」
じっくり中をうかがった山本がゴール前に入れたボールを、ニアサイドで米澤が右足で流し込んで同点。

眼の前でしかと確認した同点ゴールに、ゴール裏のサポーターが一気に沸き立つ。
山本はゴール裏に集まったポーターの前で拳を握ってさらなる盛り上がりを呼び込み、すぐに米澤はセンターサークルへ戻り、米澤の奥に走り込んでいた木村はボールを拾う。
もう1点を奪いに行く意思が選手とスタンドを包む。

78分、中盤から圓道が北九州のプレッシャーを跳ね返しながらドリブルで持ち上がり、左側を追い越す薩川へ、さらに中原へボールを預け、中原が倒されて左サイドで直接FKを得る。

有田、山本、米澤、井原、岡本たちと北九州の選手たちがペナルティエリア周辺でポジションを巡る駆け引きを繰り返す。
木村が蹴ったボールに、混戦の中で、頭で合わせた有田のヘディングがニアサイドを破って逆転する。
「チームの形として狙っていて、決めたのは自分ですが、チームとして準備していたことが出せたことは良かったです(有田光希)」
いつもは独特のゴールパフォーマンスでサポーターを楽しませる有田が、今回はゴール裏まで駆け、次々と駆けてくるチームメイトの祝福に飲み込まれていく。
「後半決めたら盛り上がるというイメージがあって、その通りになりました。ただ反省点としてゴールパフォーマンスができなかったし、させてくれる暇ももらえませんでした笑(有田光希)」

リードした鹿児島は有田に変えてセンターバックのウェズレイを投入する。
北九州も攻め続けるが、1点のリードを守りきって鹿児島が勝利。
最後まで諦めることなくチームとともに戦い続けたサポーターの前で、エア乾杯となった。

そして今週末はホーム鴨池に帰って福島ユナイテッドFCとの一戦を迎える。
「誰もこの前の勝利に浸ることなく次のゲームに向けて集中しています。福島は堅い印象がありますが、最近先制点を取れていないので、次の試合はそこが大事になってくると思います(有田光希)」
「守備が堅く、ショートカウンターが速いので気をつけなければなりません。場合によってはミドルブロックで守備をすることも必要だし、攻撃ではしっかりとした崩しができればと思います(大嶽直人)」
「1試合1試合、出た課題が改善されているのが強みです。連敗しないメンタリティもあるり、チーム全員で成長しながら試合に臨めています。J3優勝、J2昇格することは簡単でないことは分かっていますし、勝ち点は拮抗しています。そういうプレッシャーも楽しみながら自分たちのサッカーをして、自分たちのやるべきことを毎試合毎試合やっていることが今の結果なので継続したいです(白坂楓馬)」
劇的勝利の北九州のことは目線から外れ、ただ福島戦に向くだけ。
前節の劇的勝利、そして首位という状況にも浮かれる様子はない。
選手、スタッフ、サポーター、みんながOne Teamとなって、福島ユナイテッドFCとのOne Gameを勝利するために、すべての力を尽くして戦う。

コラムOneTeam,OneGame vol.03
九州北端で業界を志す或る大学生が秘める穏やかなる情熱

2014年、鹿児島にプロサッカークラブが誕生したことはひと口では語りきれないほどのインパクトをもたらしました。
小学3年生の時からサッカー少年団に入ってはいたけれど、それほど熱中するものではなかったという齊野平青空(さいのひら そら)くんも影響を受けた1人。
それは10代を染め抜くほど衝撃的な出会いでした。
祖父に連れられていった鹿児島ユナイテッドFCはじめてのホーム戦、2014シーズンのJFL第2節、横河武蔵野FC戦。

3,542名の観客がメインスタンドに集まり、山田裕也、山本啓人、谷口功、中筋誠とゴールが決まるたびにスタンドが大歓声に包まれ、いい歳をした大人も、知らない人たち同士でハイタッチして喜びを分かち合う。
はじめて体感する光景にすっかり虜になってしまったのです。
しかし、彼の物語はそれから試合会場に通うようになった、、、だけには留まりませんでした。
ユナイテッドがトレーニングする県立サッカー・ラグビー場やふれあいスポーツランドまで毎週のように自転車で訪れ、ファンを魅了する選手たちの素の姿を間近に感じて、サインをもらったり写真を撮ったりしてもらい、さらに愛着を深めていきます。

青空くんの当時の推し選手は内倉雄一郎。
前身のFC KAGOSHIMA時代は九州リーグ優勝に導くゴールを決めるなどスペースに入り込むうまさで活躍した選手です。
ユナイテッドでは出場機会には恵まれず1年で退団しましたが、やさしく丁寧な対応に好感を持っていたそうです。
ちなみに当時所属していた選手たちに青空くんの話をすると「よくグラウンドに来ていたあの子ね」としっかり覚えてくれています。
番記者のように通いつめる小学生はそれだけ選手たちにとっても印象深い見学者だったのでしょう。

2014年、内倉雄一郎選手と。左が青空くん(写真:本人提供)

ただ彼は近くに住んでいるようなことを言っていましたが、中山の丘の上まで車でも20分近くかかる場所です。
小学生が頻繁に自転車で通っていたとは、、、
それを当たり前のように語る様は、、、ただものじゃありません。

内倉雄一郎が退団した2015シーズン以降は山田裕也推しに。(写真:本人提供)

「するサッカー」については今思うとさほど本気ではなかったと振り返りますが、1人のサポーターとしてユナイテッドを熱烈応援しながら小学校中学校時代を過ごします。
そんな青空くんが進学先に選んだのは鹿児島中央高校でした。
「サッカーのプレーにも本気で取り組みたい」という思いで、進学校のなかでもサッカー部が強いことで選んだのです。
サッカーの実力実績に加えて文武両道を求める部員たちのなかで、GKだった青空くんも練習だけでなく、GK専門のスクールに通うようになります。
そのコーチが満留芳顕。
鹿児島ユナイテッドFCの1年目に21番を背負った選手として過ごし、引退後は指導者そしてクラブスタッフへと転身した、そして鹿児島中央高校サッカー部OBです。
奇しくもその21番は今、同じ鹿児島中央高校から年代別代表に選ばれた偉大なるOB八反田康平が背負っています。

文武両道を行くようになった青空くんの通う鹿児島中央高校には「Super Science Highschool」として自主的にテーマを決めて探究を深めるカリキュラムがあります。
そこで青空くんが選んだのは「鹿児島中央高校の生徒内で、地元のプロサッカークラブを盛り上げる」でした。
長い期間をかけて団体観戦を企画し、学校側やクラブと打ち合わせを重ね、そこにはクラブスタッフにして高校の先輩である満留たちの姿もありました。
ところが、団体観戦を間近に控えたタイミングで新型コロナの感染者が県内で一気に広がって中止になります。
それでも鹿児島中央高校とユナイテッドを結びつけたいという熱意から生まれたのがクラブYouTubeチャンネルで昨年夏に公開された動画「教えて!ハチさん!八反田康平選手へ後輩から質問!」です。

当日は中央高校の生徒たちに向けて田上裕応援リーダーとOB満留が人生の先輩としてのエールを贈り、八反田「先輩」への質問を募り、後日、本人に答えてもらう動画となりました。
1人の高校生の熱意から生まれた企画から「母校と関わることができてうれしい」と八反田選手自身も喜び、クラブにとっても八反田選手の今まで知られることのなかった想いを多くの方々に届けることができた、多いに実りあるものとなったのです。

ずっと「サッカー業界に関わりたい」想いはあり将来の夢として「(チームオペレーティングマネージャーの)鮫島翼さんのようなマネージャーになりたい」と作文に書くようなことはありつつも、あくまでぼんやりしたもので、「公務員としてスポーツに関われたら」という現実的なことも考えていました。
それがサポーターも兼ねるユナキャストさんの誘いでユナキャストとして運営に関わるようになり、前述のような八反田選手企画のこともあり、徐々に現実味を持って「サッカー業界」を捉えるようになっていきます。
地元の大学に進学するつもりでしたが、地域とスポーツに関する内容が充実している北九州の大学へ進学することにしました。
卒業を控えた頃、ユナキャストに誘ってくれた人にまたも誘われるまま訪れた鹿児島県リーグの試合会場で懐かしい再会を果たします。
鹿児島ユナイテッドFCを退団してからは、社会人チームで週末サッカーを続けている内倉雄一郎さんでした。
内倉さんは「あの小学生」青空くんの今の姿を見て「大きくなったねー。自分も歳を取るわけだ」と感慨深そうにしていたそうです。
内倉さんよりも身長が高くなった青空くんは、その長身にたくさんの希望を詰め込んで北九州へと移り住みました。

(写真:本人提供)

鹿児島を離れて3ヶ月。
入学式の直前に北九州で活動するFリーグ所属のフットサルチーム「ボルクバレット北九州」の長期インターンに申し込み、授業のない火曜日は一日中スタッフとして会場のポップを作ったり、イベントを企画したり「大学生の自分にできること」に向き合っています。
試合日は球団代表が社長を務める会社の社員も手伝ってくれますが、普段は限られたスタッフだけで運営するクラブ。
しかし、だからこそ狭められた業務だけに終始するのではなく、幅広い業務に責任を持って当たることができている状況に充実しています。

(2022年4月29日の九州だJ!フェスタin北九州でゆないくーと再会)

もちろんギラヴァンツ北九州とも、試合運営を補助する会社のアルバイトとして関わっています。
それもアルバイト面接の際に社長に「将来この世界で関わりたい」という想いを伝えたことで、中枢に近い場所での責任のある業務を任されるようになりました。
穏やかに微笑んでいる、すらりとした姿からは想像もつかない熱量を、北九州の大人たちも感じ取ってくれているのでしょう。
この世界を目指す人間が経験を積む上で、北九州という土地は大学1年生の青空くんが必要とするたくさんのことを与えてくれています。
「大変なこともあるけれど、学びもあります」と日々充実しています。

そして7月2日を迎えました。

この日青空くんが感じたのはスポーツの、故郷鹿児島の、ユナイテッドFCの熱量。
北九州としても、1,000名を超すアウェイ客の存在を踏まえても今シーズン最多レベル。
お互いの想いがぶつかりあう激闘。
前半アディショナルタイムのゴールに「北九州がゴールを決めた!」「鹿児島が失点した!」が交錯して、後半の米澤令衣と有田光希のゴールで「鹿児島が劇的逆転勝利した!」「北九州が終盤に逆転負けしてしまった!」の想いで頭がぐちゃぐちゃになりながらも、ちょっとしたミスはありつつも、しっかりと自分に与えられた業務を果たしていったのです。
ここで彼の業務について語ることはしませんが、再会した鹿児島のクラブスタッフにとっても、その成長した姿はとても頼もしく感じられました。

(徳重剛クラブ代表と。写真:本人提供)

まだ1年生の青空くんは4年後、そのまま業界に就職したいのか? そう問いかけると「関東の大学院に進学したい」という答えが返ってきました。
北九州の地で4年間、業界に身を置きながら過ごすことで、見えてくるであろう自身の課題を勉強したいという想いです。
「男子三日会わざれば刮目して見よ」。
鹿児島を離れて6年が過ぎた時に、青空くんがどんな大人になっているのか、今から楽しみで仕方ありません。
これからユナイテッドがどうなって欲しいかをたずねました。

「チーム面だとまずJ3優勝J2昇格、そしてJ1昇格です。昔から見てきたから、行くところまで行く姿を見たいです。あとハード面でサッカースタジアムができて欲しいです。ミクスタで働いているからこそ、観客として印象体験が変わってくることも感じますし、経済効果もあると思います。この前の試合後、たくさんの鹿児島サポーターが北九州の街を楽しんでくれたんです。そういう文化も含めてサッカースタジアムができて欲しいです」

行くところまで行く。
そのいつになるかは分からない未来の時、その時には青空くんに限らず、今はまだ社会に出ていない若い人たちが大きく成長して、クラブ内外で、クラブスタッフだったり、スポンサー企業の社員あるいは社長だったり、熱烈なサポーターだったり、自治体などの関係者だったり、様々な場所で、様々な形で活躍してくれていることでしょう。
あるいは1人の社会人として立派に生計を立てながら、週末の時間を近しい人たちと楽しみながら過ごしてくれる人たちもいることでしょう。

またそうでなければ、鹿児島ユナイテッドFCの未来は拓けていけません。
最後に青空くんは言いました。
「(高校生の時)一学生に過ぎない自分をユナイテッドの人たちは受け入れてくれて、いっしょに企画を考えてくれました。僕も将来そういう想いを大事にできる大人になりたいなあって思います」
鹿児島ユナイテッドFCという物語は、想いを受け継ぎながら、つむがれていきます。

鹿児島ユナイテッドFC公式YouTube

鹿児島ユナイテッドFCを支えて下さるパートナー、スポンサー企業の一覧はこちら!!

 

スポンサー企業を通して見るSDGs

この記事をシェアしよう!