【6月19日(土)第12節八戸戦 マッチデープログラム】UNITED TIMES2021 vol.06
鹿児島ユナイテッドFCマッチデープログラム「UNITED TIMES」。
今回は2021明治安田生命J3リーグ第12節 鹿児島ユナイテッドFC vs ヴァンラーレ八戸のマッチデープログラムです。
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前回までのあらすじ
6月6日はカマタマーレ讃岐を鴨池に迎えてのホームゲーム。
開始直後の4分、ペナルティエリア右側を抜け出した衛藤幹弥が、そのままゴール前へ入れたボールがオウンゴールにつながり、先制する。
その後も鹿児島のペースが続くが、追加点は奪えないまま前半を終える。
後半になった52分、酒本憲幸が退場し、徐々に讃岐のペースになる。
67分、クロスボールをボレーで合わされて同点
89分、セットプレーから勝ち越し点を許し、1-2と逆転負けを喫した。
翌週水曜日、9日は天皇杯2回戦で、J1のアビスパ福岡と対戦。
様々なメンバーを起用しながらの戦いは、前半は鹿児島がチャンスを作るが得点には至らず、逆に34分、福岡に速攻から先制点を許す。
0-1で迎えた後半21分、PKで追加点を許す。
26分、30分、33分、そして93分にもゴールを奪われ、0-6で敗退となった。
短い期間に試合が続く13日は、2014年以来勝てていないアウェイでのアスルクラロ沼津戦。
序盤から鹿児島は積極的にシュートを打っていき、主導権を握る。
35分、中原秀人のスルーパスに抜け出た米澤令衣が相手GKとの1対1を制して先制点。
後半も鹿児島がペースをつかみ、76分、左サイドから五領淳樹が逆サイドに送ったクロスボールを、途中出場の山谷侑士が頭で合わせてリードを広げる。
2-0で勝利した。
今回はホームにヴァンラーレ八戸を迎える。
水曜日の天皇杯でJ1の横浜FCに勝利して勢いに乗る相手だが、鹿児島は全力で心身ともにタフに戦い、勝利をつかむ。
監督・選手インタビュー
大島康明 監督(6月15日の共同記者会見より)
沼津戦の前のホームでのカマタマーレ讃岐戦と天皇杯の福岡戦、内容というより結果で難しい、厳しいものがあったと思っています。
内容のところはどうかというと、一貫してやり続けている部分、出せている部分がありますので、沼津戦でそういうものが結果につながったと思います。
◇沼津戦の1点目について
今、攻撃に関してはサイドチェンジであったり、中央の崩しであったり、縦への速い攻撃を織り交ぜる中で、相手に的を絞らせないことを少し意識しています。
そういった意味では1点目は相手が前がかりになったところを速く裏のスペースを使えました。
そして2点目はクロスの部分で、逆サイドの選手が中に入ってくるという構造的なメリットを活かせました。
こうして2つ、違うパターンの得点ができたことは非常に良かったと思います。
◇負傷者について
状態は日々良くなっていると思っています。
とはいえ全員が帰ってくることが一番望むことではありますが、焦らずにしっかり怪我を直して、コンディションを整えて戻ってきてくれればと思います。
◇ヴァンラーレ八戸の印象
システム的なミスマッチが起こる相手なので、そこで自分たちの強みをどう出すか、相手の脅威となる部分をどう抑えるかが鍵になります。
ホームで戦えますが、ここ2試合ホームで勝てていないので、先制点という部分が大事になってきます。
◇チームの雰囲気について
雰囲気や選手の表情は、もちろん勝利というものを手にしたことで、明るく見える部分もあります。
ただそういった雰囲気の中でも、前回の試合が終わってすぐにロッカールームで自発的に選手たちが「次のホームで勝たないと意味がない」と言っていました。
良い緊張と良いリラックス感があると感じています。
理想としてはリーダーが引っ張るのではなく、選手すべてがリーダーであるチームがより望ましいです。
そこがまとまってくるのがポイントかなと思っているので、前回の試合のコントロールの仕方であったり、そういう話が出てくることはポジティブにとらえています。
◇次の試合とこれからに向けて
何回も言っていますけど、目の前の練習、目の前の試合という形でひとつひとつ全力を尽くしていって、結果を得ていくそのことに集中したいと思っています。
中原秀人選手(6月15日の共同記者会見より)
今週はホームでヴァンラーレ八戸と対戦しますが、ホームでなかなか勝てていないので、しっかりと勝てるように準備していきたいです。
選手たちにとってもホームで勝つことは大切なことですが、サポーターの方にもたくさん来てもらっているので、そういった方たちのためにもしっかりと勝ちたいです。
◇沼津戦の攻撃について
沼津戦の1点目ですが、相手の守備の部分であそこのスペースが空いてくるのはプレーしながら感じていたので、うまくそこのスペースに入って、スルーパスはタイミングを見て出すというイメージでした。
入りから悪くはありませんでしたし、シュートは打てていましたが、ただゴールを取らないといけないという中では物足りなさはあったと思います。
ただあの1点だけでなく他にもいいシーンはたくさんありましたし、「相手の状況を見ながらやろう」ということは大島監督から言われているので、その意味でも先制点は良く見れていたと思います。
◇沼津戦を勝ち切れた要因
先制点を取ってからの2点目が大事だという意識は選手たちもありましたし、今までのリードを保てなかった失敗を活かしていくことが非常に大事でした。
選手1人1人がそういったメンタリティー、しっかりした気持ちで臨めたことが勝利につながったと思います。
◇様々なメンバーが出場していることについて
特に問題なくやれていますし、選手が変わっても個人個人の選手の良いところはたくさんあります。
そういったところをボランチと引き出せていけたらと思います。
◇八戸戦と上位陣との対戦に向けて
上位との対戦もありますが、何より目の前の1試合1試合を勝ち点3目指してやるだけだと思っています。
◇チームの雰囲気について
雰囲気は悪くないと思いますし、勝ったり負けたりが続いていますが、これからもっともっと良くなっていく雰囲気はあります。
試合中もそうですし、トレーニングの中からも選手同士で「もっとこうしていこう」といった声が出ていますので、そういう雰囲気を感じています。
◇メンバーが代わることについて
怪我人が出ないのが一番ですが、怪我人は出るものです。
代わりに出た選手や途中から入った選手が流れを変えるチームが強いチームだと思うので、日頃の練習から全員でいい声をかけあっていきたいと思います。
大西勝俉 選手(6月15日の共同記者会見より)
ホームの讃岐戦では痛い負け方、ファンに申し訳ない負け方をしたので、それをなんとか沼津戦で勝ち点3を取って払拭、あるいは少し返せたかと思います。
今週末のゲーム、さっき中原選手も言っていましたが、どうしてでも勝って、みんなで喜びたいと思います。
◇古巣の沼津戦を振り返って
僕たちがボールを持って、沼津が素早いプレスからカウンターという構図だったと思います。
個人としては2年間在籍させてもらったチームでしたが、知っている選手はメンバーにいませんでしたが、サポーターとか、フロントのスタッフとかと久しぶりに会えたことは嬉しかったです。
◇無失点での勝利について
2-0で終わるのと2-1で終わるのとでは全然気持ち的に違います。
どうしても失点する時はしてしまいますが、沼津との試合も流れが悪い中でもみんなで声かけあって、身体を動かして、身体を張って守れた、いい試合だったと思います。
◇白坂楓馬選手とのポジション争いについて
もちろん白坂選手も岩﨑知瑳選手も良いキーパーです。
個人的にはポジション争いではなく全試合に出場したいのですけど、その2人に負けないようにプレーすること、それに加えてチームにとってプラスになれる選手、貢献できる選手でありたいと思っています。
◇試合に出られていなかった状態からの復帰について
僕が外れていた数試合、白坂選手が出ていて、いいパフォーマンスをしていたのですが、そこで監督の判断で僕が出場しました。
そこでチームが負けたり、自分がいいパフォーマンスをできなかった時に、また色々と個人的にもチームとしても(良くない)ターニングポイントになってしまいます。
そこで悪くない中でキーパーを自分に代えた時に、結果を残せたことにホッとしているところはありますし、そうなれるように毎日しっかり練習をしてきて良かったと思います。
◇試合に出られなかった時に感じたこと
僕が試合に出ていた頃は監督がアーサー パパス氏で、スタンドから試合を見ていた時は大島監督になっていましたが、そもそも大きくは変わっていないと思います。
それでも細かいところ、ディフェンスではたとえばボールがサイドにある時にゴール前に戻ってきて安心するのではなく、どこのマークにつくのか、誰がマークにいくのか、それを個人任せにするのではなく、コーチングしあって、「お前がつけ」「オレがいく」という意思疎通を90分取り続けられたのではないかと思います
とはいえ完全に修正できたかはこれからの試合次第です。
チーム全員で、しっかりそういうことをやっていこうということは共通の意識として持っています。
◇今後の試合に向けて
もう負け数が少なくないですし、ひとつも落とせないというのが本音です。
相手が上位とか下位とか関係なく、今週はヴァンラーレ八戸戦のために100%で準備して、それが終われば次に向かって準備する。
そうやって毎日準備していかないといけないと思います。
◇メンバーが代わる中での戦い
沼津戦に関しては左の衛藤選手、右の野嶽惇也選手が常にやっているポジションではありませんでしたが、選手自体はひとつのポジションだけでなく、複数のポジションができると思います。
周りから見ている方がどう感じているかは分かりませんが、自分は後ろから見ていて、90分全員で、後ろの選手だけでなく隣の選手、前後の選手としっかり声をかけ合えていたので、そんなに崩れたとかはなかったと思います。
お互いにカバーするということで言えば、ディフェンスに限らず、攻撃面も1人でできることは限られています。
出た選手の特徴を活かしながら、コミュニケーション取りながらやっていかなければいけないと思います。