最近、耳にする機会が増えた「SDGs(エスディージーズ)」
「地球に住む私たちが持続的に生きていくための目標」を国連がわかりやすく整理、指標化したものがSDGsです。
地球温暖化にはじまる環境問題だけでなく、人権、ジェンダー、教育、医療、健康さらに産業、経済と多種多様なテーマを網羅して、17の項目において2030年までに達成しようという目標です。
鹿児島という地域、日本という国、そして地球という世界に生きている鹿児島ユナイテッドFC。
「Jリーグ100年構想」を掲げるJリーグの一員として2016年より、Jリーグの舞台で「100年続くクラブ」をテーマに掲げて活動している鹿児島のJリーグクラブ。
プロのサッカークラブとして日頃から地域の皆さまに支えていただいている私たちは、SDGsに取り組んでおります。
注目度を活用した人権や環境など幅広い啓発。
街を産業や経済の面からも持続的に成長するためのお手伝い。
スポーツのノウハウを活用した健康ひいては健康増進。
ぜひSDGsのために、鹿児島ユナイテッドFCをご活用下さい。
海の豊かさを守ろうプロジェクト
鹿児島は外に太平洋と東シナ海、そして内に錦江湾に面していて、歴史的にも文化的にも「海」とは切っても切れない関係にあります。
鹿児島ユナイテッドFCは鹿児島の海の豊かさを守るためのプロジェクトを実施しております。
2022シーズンより練習場が所在する喜入の海岸まで訪れるアカウミガメの産卵環境を整えることを目的に含めて、海岸清掃活動を行なっております。
また2022年より、鹿児島の伝統ある遠泳大会「桜島・錦江湾横断遠泳大会」を運営し、開催しております。
鹿児島ユナイテッドFCフューチャーズ
2019シーズンより鹿児島ユナイテッドFCは知的障がい者サッカーチーム「フューチャーズ」が発足しています。
Jリーグ2クラブ目(現在は6クラブが活動)となる知的障がい者チームには「障がい者が“特別”な存在ではなく、“普通”にみんなとサッカーをして、社会に溶け込む未来」を願ったチームです。
プレーしたいと望むすべての人がサッカーをできる社会。
人権が担保された未来の鹿児島を目指し、フューチャーズはその象徴となるべく活動しています。
サッカーの技術はもちろん、1人の自律した社会人となれるようにコーチ陣は接し、選手たちも応えています。
彼らにとって一番の大舞台は国体と合わせて開催される全国障害者スポーツ大会。
鹿児島県代表として出場した2023年、2024年と続けて3位という結果を残し、競技面でも成長を見せていますが、日本一をつかむために高い志でサッカーに向き合っています。
4.5_2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
8.5_2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。
8.6_2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
10.2_2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
17.17_さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
女子サッカースクールの実施
鹿児島ユナイテッドFCは2020年8月より女子サッカースクールを開校しました。
8月8日の第1回目には、小学1年生から6年生まで、男子と一緒にチームでプレーしている選手からビギナーまで、様々な小学生女子が集まりました。体格や技術に違いはありますが、みんながそれぞれのレベルに合わせてサッカーを楽しむ光景を作ることができました。
Jリーグのクラブとして、鹿児島の女子サッカーを盛り上げるために、そして「望む誰もがサッカーを楽しめる環境」を育むための新しい挑戦を応援して下さい。
4.3_2030年までに、すべての人々が男女の区別なく、手頃な価格で質の高い技術教育、職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
5.b_女性の能力強化促進のため、ICTをはじめとする実現技術の活用を強化する。
10.2_2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
17.17_さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
国産ユニフォームと鹿児島らしさ
クラブが販売するグッズにおける基幹アイテムが選手が試合で着用するものと同じオーセンティックユニフォーム。
2021シーズンから私たちは特定のサプライヤーと契約を結ばず、三菱商事ファッション株式会社ならびに株式会社Jリーグとの連携によるプロジェクト「ANGUA」に参画しました。
オリジナルのユニフォームの記事は国内の工場作られる高品質のもので、軽量かつ着心地の良さが特徴です。
そして2021シーズンのデザインは鹿児島が誇る伝統工芸品「薩摩切子」をモチーフにした「KIRIKO DIAMOND」で、サッカーを通じて鹿児島の文化を発信する意味も含まれています。
2021年9月25日のFC岐阜戦で着用したクラブ史上初の3rdユニフォームは、姉妹県である岐阜県にも寄贈された県木「カイコウズ」をモチーフにしました。
2022シーズンも伝統工芸品「大島紬」をモチーフにした「KIZUNA TSUMUGI」を採用。
2023シーズンは屋久島が誇る「屋久杉」をモチーフにした「KANATA YAKUSHIMA」を採用しました。
2024シーズンは鹿児島のシンボルど真ん中をモチーフにした「The SAKURAJIMA」で全国的な反響を呼びました。
そして2025シーズンは鹿児島を代表する繁華街「天文館」をモチーフにした「POWER OF TENMONKAN」で多くの方々に驚きをお届けしました。
国内生産にこだわった高品質と、鹿児島らしさを詰め込んだデザインは「持続可能な鹿児島」にも貢献する存在なのです。
またユニフォームを包装する袋は植物由来のものを使用することで、環境負荷にも意識を向けています。
参考:サステナビリティ・CSR|三菱商事ファッション (mcf.co.jp)
8.9_2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
11.4_世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
12.b_雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
17.17_さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
ポリ袋から紙袋への移行
ホームゲームでの配布物やグッズ販売で使用してきたポリ袋を、2020シーズンからは紙袋に完全移行しました。
焼却した際の大気汚染、廃棄することによる海洋汚染など環境に与える影響を考えてのことです。
1試合2,000枚以上使用していたポリ袋を紙袋に置き換えることにより、少しでも地球にやさしいホームゲームになることをめざします。
※新型コロナウイルス感染症予防のため、当面は配布物は行っておりません。
12.4_2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
13.3_気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
14.1_2025年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
15.4_2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
ユナマルシェ
鹿児島のホームゲームを美味しく彩るのが、場外にずらりと並ぶグルメの屋台、通称「ユナマルシェ」です。
唐揚げ、ピッツァ、ランチパック、肉類、海鮮とバラエティー豊かなラインナップのお店に共通するのは「鹿児島の食材を使ったメニューを提供していること」です。
牛豚鶏の肉、豊かな魚など魚介類、そして野菜や米の農作物。
いわゆる「地産地消」の取り組みは、安心安全な食料の自給自足に関わるだけではありません。
海外からの輸入は、輸送にかかる温室効果ガスの排出に関わるという観点からも、輸送コストが抑えられる地産地消が推奨されています。
また鹿児島では綿密な集客予測により、出店者は需要を見極めた上で必要なだけの食材を仕入れています。
お客様にとってある意味残念な「完売」ですが、これは食品廃棄が抑えられている証でもあります。
まだまだ改善の余地はありますが、「地球に優しい」ホームゲームを目指していきます。
参考:2023スタジアムグルメのご案内 – 鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト (kufc.co.jp)
11.4_世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
12.3_2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる。
14.7_2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
おはら祭への参加
毎年11月2日と3日に天文館で鹿児島市が主催する南九州最大のお祭り「おはら祭」。
コロナ禍にあっても関係各所の皆さまのご尽力により、感染症対策を万全に行った上で開催されています。
鹿児島ユナイテッドFCからは徳重剛クラブ代表、田上裕応援リーダーたちクラブ職員が参加しました。
これは2014年のクラブ創設以来、9年連続9回目の参加となります。
南九州最大のお祭りがこの状況で行われ、鹿児島の一員として参加することは「鹿児島のまちづくり」にとっても、とても大きな意義を持っているとクラブは捉えています。
8.9_2030年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。
11.4_世界の文化遺産及び自然遺産の保護・保全の努力を強化する。
サッカー教室と「3.すべての人に健康と福祉を」について
SDGsには「17のゴール」をより細分化し、具体化した目標として「169のターゲット」に設定されています。
そのなかで「3.すべての人に健康と福祉を」「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」というゴールに付随したターゲットは「妊産婦の死亡率削減」「新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する」「伝染病を根絶する」といったより人が生きるか死ぬかにおいて切実な目標が設定されています。
鹿児島ユナイテッドFCが様々な形で日々行っているサッカースクールや運動教室などによる健康増進の取り組みは、現状この169のターゲットには含まれていません。
しかし同時に国連広報センターや各有識者の方々より「サッカースクールや運動教室は、このゴールの達成に資するものである」との見解がされています。
このような状況を踏まえつつ、私たちは鹿児島の皆さまにサッカーを通した心身の健康増進に貢献できるように取り組んでまいります。
参考 スポーツと持続可能な開発(SDGs) | 国連広報センター (unic.or.jp)
SDGsに関するリンク集
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
SDGsの目標とターゲット:農林水産省 (maff.go.jp)
持続可能な開発のための2030アジェンダ – 国連広報センター
開発と平和のためのスポーツの国際デー(4月6日)に寄せる アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ | 国連広報センター (unic.or.jp)