【4月16日マッチデープログラム】KUFC MATCHDAY PROGRAM 2022 vol.04
鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は4月16日に行われる2022明治安田生命J3リーグ第6節、鹿児島ユナイテッドFC vs ガイナーレ鳥取 のマッチデープログラムです。
日程表・順位表・テキスト速報
監督・選手インタビュー
大嶽直人 監督(4月13日の共同記者会見にて)
今日のトレーニングはしっかりと回復させるのがひとつ。
また次戦が土曜日で練習期間がいつもより一日短いので、その分しっかり調整と頭の切り替えや体の部分について、個人個人がチームとしてのパフォーマンスが連動できるかをテーマにしました。
ボールを使ったトレーニングをして、コーディネーションをしながら心肺機能の確認をしました。
今週のゲームに対しては、もう一度しっかり自分たちが前回できなかったことを見直すこと、受け止めること、その反省をゲームで活かす場面に変えることを選手たちに伝えました。
藤枝MYFC戦を振り返って
やはり暑い中でも、サポーターの方が来てくれて本当に熱い応援をしていただいて、それが選手や我々スタッフにとってエネルギーになっているのは確かですし、感謝しています。
その思いに対して同時に、選手たちがなんとか形で示そうというところ、チャレンジしていることでサポーターを盛り上げるというか、熱が伝わっているのだと思います。
後ろ向きな気持ちでプレーしていたら、なかなか今の感じは出ません。
そのチャレンジ、一歩出る勇気が我々にとって大事です。
前線からよくハードワークしてくれていますし、最後の最後まで諦めずやってくれていますし、そこに対して選手たちの努力、集中力がすごいです。
そして、それはサポートするファン、サポーターの皆さまのおかげです。
皆さまのサポートを次のゲームに活かせるようにしたいです。
守備面で気をつけていること
守備はチームでやることはありますが、個人としても伸びてほしいです。
特にセンターバック、サイドバックは大事な部分です。
そこががんばることで、前の選手には得点能力がある上に、守備に戻ってくることでコンパクトにできます。
私も現役時代はディフェンダー、センターバックでしたが、その目線で細かく見ていくと、カウンターでやられることはありますが、最後ゴールされる確率を減らすために、自分たちのミスを小さくすれば入らないこともあるので、あまりナーバス(神経質)にならないように伝えています。
またボランチのベテランたちがしっかり要求してくれているので非常に助かっています。
ガイナーレ鳥取戦に向けて
この前と同じようにやりたいところですが、相手も研究してきます。
それよりもまずは自分たちが主導権を握りたいですが、もちろん難しいところもあります。
守る時間も我々の作業としてやらなければなりません。
先週、先々週と耐えられているし、その前の攻撃は圧力があり速攻やカウンターもできることは相手にとっては脅威だと思います。
自分たちが優位にサッカーをしたいですし、2点目3点目と取れると期待しています。
鳥取はしっかりハードワークしてくるチームだと思います。
まず我々が最初の入り、自分たちで攻撃をする準備からリスク管理ができるかが大事です。
もちろん相手のストロング(長所)を潰すこともありますが、まずは我々のストロングを出して、相手が我々についてくるようなサッカー、できるだけ相手陣内でサッカーをしたいです。
牛之濵拓 選手(4月13日の共同記者会見にて)
藤枝戦ではほぼ1年ぶりに試合に出ることができて、その時の皆さんの応援を直接受けることができて、本当にリハビリをがんばって良かったと思うことができました。
本当にたくさんの人に支えられて、クラブにもありがたくサポートしてもらって、あそこに戻ったので、感謝の気持ちを持ってピッチに入りました。
ゲーム的には1-0の場面だったので、少し相手にボールを持たれたり攻撃がオープンな展開になっていたので、自分のところで少しでも時間を作れたらと思いましたが、できた部分はありましたが、もっとしっかりボールに絡んでいきたかったのが反省です。
それでもチームとして失点せずに最後1点を取れたのは、チームとして大事なことですし、勝ち切れたことは自分のなかで本当に最低限のことで、本当に勝てて良かったです。
本当にチームも今、負けていない良い流れだとは思います。
今年は「ONE TEAM,ONE GAME」 ということで、ひとつひとつの試合に集中して良い準備ができています。
自分も復帰できましたが、まだまだ満足できるプレーはできていないません。
次は鳥取戦ですが、そこに向けてまたいい練習をしていきたいですし、ジョンソンさん(金鍾成 元鹿児島ユナイテッドFC監督)が相手にいますし、成長したところを見せたいと個人的には思っています。
復帰の瞬間に感じたこと
本当にこのピッチに戻るまで長かったんですけど、怪我した時も皆さんのメッセージとかそういうものをもらって、リハビリを乗り越えたのがあって、あの時の拍手を感じられました。
本当にちょっと試合に入る時は感動しました。
約20分間のプレー時間を振り返って
まずチームが1点リードしているなかで、自分が何をしなければならないかを冷静に考えてピッチに入れました。
そこでやっぱりあそこでもう1点取りに行くことです。
そこが最近のチームの課題で、1点取ったあとの試合の運び方で、もう1点取りに行くことによって試合を優位に運んでいくことがチームの狙いとしてあったので、自分の課題としては攻撃のチャンスを作り出すことをしたかったです。
結果、ちょっと守備に回る時間が長かったのですが、そこは我慢強く戦えたことはポジティブに捉えています。
守備について感じること
攻撃的なチームのカラーはありますが、今年のチームは守備も攻撃的にやれているのかなと思っています。
守備だから守るのではなく、自分たちからアグレッシブに守備をしに行くことができていると思います。
鳥取の金鍾成監督について
本当にジョンソンさんは鹿児島のことを理解していると思います。
僕のこともほんとど分かっている、見透かされている感じはあります。
でもジョンソンさん相手だからとかではなく、チームとしては目の前の試合に向けて準備をしているのでみんな冷静に戦えます。
考えすぎないで、良い準備ができるようにやっていきたいです。
怪我で得たものがあるとすれば
もちろん怪我はしないほうがいいのですけど、したことによって怪我した人の気持ちも分かりました。
客観的に鹿児島のチームを、スタジアムから見る時間が長くて、このクラブの良さをもう一回実感できたので、早くあそこで戦いたいと思っていました。
長い目で考えると、サッカー選手としてはプラスになった部分が多かったと今になっては思います。
今後の目標
まず怪我をしないで1年間チームの戦力になりたいことはもちろんあるのですが、復帰してOKとは誰も思っていません。
自分は結果、ゴールとかアシストとか、そういう部分を目標に持っていきたいと思っています。
そこで今までの自分を超えていきたいと思っているので、自分のベストを出したい、それが目標です。
数字も大事ですけど、自分が納得できるプレーをやっていきたいです。
山本駿亮 選手(4月13日の共同記者会見にて)
今日はオフを挟んでの立ち上げでしたが、雰囲気がよく前向きに、ちょっと心拍数を上げるようなトレーニングでしたが、みんな笑顔で今日の練習ができました。
藤枝戦はチームが先制できて、最後に追加点を取って2-0で勝てたことはチームとして良かったと思います。
後半の頭から行くと伝えられて出場したなかで、個人として結果が出なかったことは残念ですが、チームとして勝ち点3を取ることができました。
次の鳥取戦ですが、チームは今負けなしで来ていますし、相手は前に鹿児島で監督をやられていた方なので、チームとして負けたくないです。
そして個人としてもゴールという形で結果を出したいです。
藤枝戦後の悔しそうな表情
今年に入って一番出場時間が長くて、自分のなかでなにかひとつ結果を残したいと思って入ったなかで試合終了の笛が鳴った時に、サポーターも周りの選手たちもやりきったという笑顔でしたが、自分は何もできなかった不甲斐なさを感じていました。
何か貢献できたかと言えば何もできなかったという想いがあったので、そういう感情になりました。
5試合途中出場の現況について
開幕前から選手である以上スタメンで出たい、という思いで臨んでいました。
今の役割は途中から入って流れを変えることや追加点を取ってチームを楽にさせることが役割なので、ここ数試合は役割を果たせているかと言えば果たせていないです。
有田(光希)選手は結果を残しているなかで、自分は残せていない危機感はあります。
圓道選手のパスをダイレクトで打った場面を振り返って
練習からやっている形でしたし、その前にあった練習試合でも自分の動き的には良く、そういうのがあったなかであのシーンでした。
自分の中ではあの動きは良かったと思いますし、絶対にそれを続けていければまた決めれるチャンスはあります。
やっぱりああいうシーンではゴール前に入りたいですし、もっともっと味方と合わせる練習はしたいです。
有田選手との競争やスタイルの違い
やっぱり常に練習でも良いところは盗もうと思っていますし、逆に有田選手にない自分の特徴も分かっています。
有田選手は常に怖いところにいます。
消えている時間が多くても一発で決めたり、逆に組み立てに入ってそういう仕事をすることもあります。
自分はフレッシュさの部分で、まず守備でスイッチを入れること、ゴール前で体を張って潰れ役になること、そしてクロスの入り方はひとつの武器だと思っているので、そこは有田選手との違いだと思います。
良いお手本でもありますけど、やっぱり何か自分も刺激になるような、そんな選手でありたいと思っています。
スタメン出場への思い
去年の後半スタメンで出ている時の気持ちの昂り、スタメンで出てゴールを決める雰囲気を味わっているので、選手である以上スタメンで出たい思いはあります。
そういった意味でこの現状を覆してスタメンを奪うために、練習からやっていきたいです。
今後の目標
やっぱりゴールは取りたいですけど、まずチームとしての役割を徹底することが大事ですし、ゴールは求められますが守備から入って勝ち点3を取るための役割を全うしたいです。
前回までの振り返りコラム(4/10藤枝戦)
~戦い抜いたキャプテンはまず感謝を伝えた~
太陽の日差しはまだまだ弱く、静かな4月10日のスタジアム。
この日は8時から行われるミーティングに合わせて他のクラブ職員や、競技運営を担う鹿児島県サッカー協会事業委員会のメンバーも運営本部の部屋に集まってくる。
協会のスタッフたちはユナイテッドが誕生する前から、県外のJクラブが鹿児島で試合を開催する際に様々な形での運営補助を行ってきた実績と経験、サッカーと鹿児島への思い入れに満ちている人ぞろい。
ミーティングが行われている間に、ボランティアスタッフ「ユナキャスト」が近くの控室に入っていく。
定年退職した人、子どもがサッカーをしていた人、ボランティアに積極的な人、大学生や高校生、多種多様なメンバーが同じ立場で、運営に携わっている。
無償で朝早くからの休日を費やしながらホームゲーム運営に携わる思いも「人それぞれ」。
そう前置きした上で、JFL時代から携わっているユナキャストリーダーの稲森さんは「いっしょにユナイテッドというクラブのホームゲームを作り上げている事自体が魅力。カテゴリーが上がるにつれて育てている感があります」と微笑む。
間違いないのは、協会スタッフしかりユナキャストしかり、この人たち抜きで鹿児島のホームゲームは成り立たない、ということ。
各持ち場で観客を迎え入れる準備が進められる。
サポーターによる横断幕の搬入と掲出が終わると、徳重剛クラブ代表と肘タッチを交わしたシーズンパス所有者からの再優先入場がはじまり、スタジアム場外の飲食を始めとしたブースも営業がはじまり、ユナステージではチアダンス「NAVY STARS」やゲストのパフォーマンスなどが披露され、ファンサポーターはそれぞれにホームゲームの雰囲気を楽しむ。
お祭りのようなワクワク感に満ちた時間は、選手たちがピッチ内アップのために入ってくると最高潮になる。
まず入ってくるのは白坂楓馬たちGK。
「バスで会場入りする時も多くの方に迎えられて、ピッチに立つ時もあのスタンド全部に目をやると、やっぱりスタジアムは最高だなって思います」。
続いてキャプテン広瀬健太を先頭にフィールドプレーヤーが入ってくる。
「やっぱりホームに帰ってきて最高の雰囲気でしたし、声の出せない雰囲気で、これだけいい雰囲気なので、もし声が出せたらもっとすごいんだって」。
アップを終えてユニフォームに着替えた両チームが入場し、五領淳樹のJ3通算100試合出場と、星広太のJ通算200試合出場のセレモニーが同時に行われ、キックオフ。
藤枝MYFCのファーストシュートのあとに迎えた5分、鹿児島は右サイドから五領がドリブルで持ち上がると中央に入り込み、左足でシュート、藤枝DFに当たったこぼれ球を逆サイドの米澤令衣が押し込む。
しかし、オフサイドの判定。
13分、中原秀人が左サイドから前方のロメロ フランクに浮き球のパスを送る。
トラップしたロメロは、相手のプレスを跳ね返してペナルティエリア内に侵入。
一気に五領がゴール前へ走り出す。
ロメロの周りに藤枝守備陣が群がり足を伸ばすが、それでもボールを失わない。
ロメロが浮かせたボールに、五領や藤枝守備陣の背後で待ち構えていた有田光希がジャンピングボレーで叩き込む。
「フランクくんがあそこまでキープしていたので、本当にゴール前で合わせるだけでした」。
24分、有田のポストプレーからボールを受けた木村祐志が五領へパス、狙いすました五領のシュートは藤枝GKの好セーブで防がれる。
徐々に藤枝がボールを持ち、鹿児島陣内へ攻め込むようになる。
40分、藤枝中盤から鹿児島守備陣の背後を襲う正確なロングパスが通る。
白坂は一旦待つ。
「相手のFWがさわれると思って引いたのですが、思った以上にこっちに来たので“出れた”と思ったけど、慌てて出て体勢を崩して何もできなくなるのは避けました。GKコーチの佐々木さんから“慌てないで最大限の準備をするのがベスト”と言われていて、練習からの取り組みです」。
1対1で、シュート体勢に入ったタイミングで白坂は前に出て身体全部で止めにかかる。
「判断を変えて、ちゃんとシュートコースを消しながらブロックの体勢を取りました」。
シュートはポストに当たって跳ね返る。
白坂はすぐに立ち上がり、広瀬は白坂をカバーするべくゴール前に立つ。
リバウンドを拾った藤枝のシュートは枠から外れた。
懸命にゴールを守り続ける時間帯に、白坂から「こういう時間もあるから大丈夫」という声がチームメイトにかけられる。
「GKなので走力的には走らないので、できることはしゃべること、鼓舞する声が仕事です。それが長所ですし、意識して声をかけています」。
後半も藤枝が攻めるが、鹿児島は集中を切らさず、逆に攻める場面も作る。
「後半相手もうまく出てきたので、我々も少しセカンドボールの競り合いで前に入れず取れなかったことで、苦しい時間がありました。そこでも苦しい時間帯で選手たちが集中力を保ってコンパクトにすることと、相手に対応しながらゴール前で守ることで成長していると思いました(大嶽直人監督)」。
1点を追う藤枝が鹿児島陣内へとボールを運ぶが、鹿児島の最終ラインは広瀬を中心に星広太、岡本將成、薩川淳貴、そして中原秀人や木村たち中盤も、前線の選手も含めて相手が自由に攻撃を仕かけられないように監視し、時には守備ラインを崩してでも飛び出してボールを奪いにかかり、空いたエリアはカバーし、決定的なクロスやシュートに対しては体を投げ出してクリアする。
後半頭から鹿児島はFW有田から山本駿亮へ交代したのを皮切りに、次々とベンチから選手を送り込む。
「サブだけでなく、エントリー外の選手もパフォーマンスがいいので、誰を入れようか悩んでいます。良い悩みです。みんないいパフォーマンスで、誰が入っても大丈夫なので、我々スタッフは助かっています。非常に自信を持って送り出せています(大嶽直人監督)」。
58分、ロメロに代わってドリブル突破が持ち味の圓道将良が入る。
71分、右サイドバックの星に代わって中盤でもプレーできる渡邉英祐が入り、さらに右ウィングの五領に代わって牛之濵拓の交代が告げられるとスタジアムが大拍手に包まれる。
約1年前に大怪我を負い、手術と長いリハビリを経て牛之濵がピッチに帰ってきた。
栃木SC時代にもチームメイトだった広瀬にとっても特別な瞬間だった。
「嬉しいのひと言です。彼の努力を知っているし、栃木時代は怪我をしない選手だったので。努力してピッチに立っているのを後ろから見ていて感極まりました」
75分、圓道が左サイドをするするとドリブルでボールを運び、ペナルティエリア内に入るとゴール前へグラウンダーのボールを入れる。
藤枝DFの背後からニアサイドへ走り込んだ山本がボレーで合わせ、「決まった」と思った直後に藤枝GKが身体で止める。
79分、足がつったボランチの中原秀人に代わって野嶽寛也が入り、5枚の交代カードを使い切る。
お互いにチャンスがある中で鹿児島の選手たちが集まって話し合う。
「押し込まれる時間があったのですがラインが低すぎて、事故のような失点があるかもしれませんでした。全体的にもう少しラインを高くしよう」と意思を統一する。
藤枝に攻め込まれても、決定的なシーンまでは作らせない。
83分、広瀬も足をつりピッチに横たわり、そして立ち上がってプレーを続ける。
「やっぱりもっと普段からたっぷり水分を取って対策をしないといけない。前半の動きやちょっと身体が重いところがあって、そこは普段の生活からもっと気にするところです」。
94分、藤枝GKも鹿児島ペナルティエリアまで上がってきてのCK。
クリアを受けた圓道が左サイドでドリブルを開始。
中央を野嶽が駆け上がり、右サイドからは俊足を活かした米澤令衣が一気に駆け上がる。
圓道の後ろには牛之濵もサポートに走る。
GKをはじめ藤枝の選手たちも必死に走る。
圓道は右サイドの米澤にパスを出し、米澤は落ち着いて無人のゴールに流し込んだ。
バックスタンドに陣取るサポーターと喜びを分かち合う米澤たち。
メインスタンド側ではゆっくりとベンチに駆け寄った牛之濵に、有田やロメロたちベンチの選手やスタッフが、まるで彼がゴールを決めたかのように祝福する。
そして試合終了。
ホームでの勝利を選手たちとサポーターが共に「祝杯はさつま島美人で!」のエア乾杯でお祝いする。
2年目にして多くのファンに31番のGKシャツを着用してもらっている白坂は、スタンドでそのシャツを着ているファンの存在を気づいているし、アピールしてもらっていることも分かっていて、しかし、こちらから気づいていることを伝える難しさを感じていた。
「ファンがしているのと同じポーズをする」ことで気持ちを交わそうと、そんなアイデアを白坂は温めている。
そんな歓喜のかたわらではサッカー協会のスタッフと、ボールボーイや担架スタッフたちが粛々と撤収作業をはじめていた。
そしてユナキャストたちも、試合中に片付けできるところから作業に着手している。
勝利の後は、その作業も心なしか軽やかに映る。
試合後の記者会見室では監督たちの会見から行われ、次に選手たちの会見が行われる。
この日は1人目の選手として広瀬が会見を受けた。
鹿児島の会見では、記者たちの質問に先立ち、監督や選手自身が試合の総括を簡単に述べてから質疑に移る。
試合そのものの振り返りより先に、キャプテンの口から出たのは感謝だった。
「今日も暑い中多くの方々に観に来てもらって、勝利を届けることができて良かったです。まずは朝早くから準備してくださった皆さま、ボランティアの皆さまにこの場を借りて感謝を申し上げたいです」。
そして試合のことを反芻しながら、記者の質問に答えていった。
4月16日はガイナーレ鳥取をホームに迎える。
鹿児島を2年間指揮した金鍾成監督が率いる。
簡単な相手ではないが、鹿児島の選手たちは相手どうこうではなく、自分たちのするべきことに集中している。
「観に来てくれる皆さまに、最高の週末にしてもらえるように僕たちは一生懸命やっています。(試合を観るのは)ただじゃないし、大事な休日に来てくれている。がっかりして帰って欲しくない」。
キャプテンの言葉は鹿児島の選手、スタッフ全員が共有している思いだ。
相手がいるサッカーだから、勝つことだけでなく負けることも引き分けに終わることもある。
それでも、どんな試合展開でも選手たちはこの気持ちで、この目の前の試合で、勝利をともに喜ぶために90分+アディショナルタイムを全力で戦い抜く。
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