【10月30日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2022 vol.16
鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は10月30日に行われる2022明治安田生命J3リーグ第31節、鹿児島ユナイテッドFC vs 愛媛FC のマッチデープログラムです。
日程表・順位表・テキスト速報
前回までの振り返り
10月16日(日)2022明治安田生命J3リーグ第29節
vs テゲバジャーロ宮崎(白波スタジアム)
10月16日はホーム鴨池にテゲバジャーロ宮崎を迎えてのバトルオブ九州、南九州ダービー。
宮崎からも多くのファンが足を運び、5,000名を超えるサポーターでスタジアムは序盤から熱く盛り上がる。
4分、左サイドから上げられたクロスを強烈なヘディングで合わせられるが、GK白坂楓馬が左手でセーブする。
13分、高い位置でボールを奪い、有田光希、米澤令衣とつないで最後は左サイドから中をえぐった薩川淳貴がシュートを打つが、こちらもGKにセーブされる。
22分、有田がボールを運び、ロメロ フランクが戻したボールを今度は右サイドバックの木出雄斗が強烈なミドルシュートで宮崎ゴールを脅かす。
宮崎もボールを動かしながら鹿児島陣内へ攻め寄せるが、3ヶ月ぶりに復帰したセンターバック岡本將成やチーム全体の集中力で跳ね返す。
「鹿児島に来て声出し応援がある中で試合に出たのは初めてでしたので、最初はすごく感動しました。そこでモチベーションも上がったので個人的にはいい試合の入りができました(岡本將成)」
25分、自陣でボールを収めた木出が囲まれたところから前の五領淳樹にパスを通す。
五領からパスを受けたロメロは中央を持ち上がって左へ展開する。
同時にロメロの背後からボランチの中原秀人が駆け上がる。
「(ロメロ)フランクさんにパスが出た時に前にすごいスペースがあったので、これはもうゴール前まで行くなという絵が描けました(中原秀人)」
左サイドで牛之濵拓がパスを受け、その内側を追い越していった薩川へスルーパス。
薩川がダイレクトでゴール前に入れたボールに、ニアサイドの中原が合わせて鹿児島が先制する。
ゴールを決めた中原を中心にチームメイトが集まって、第二子が生まれた牛之濵へのゆりかごダンスのお祝いが贈られる。
35分、速い攻撃から牛之濵がシュート、さらにこぼれたボールを拾った五領も左足でシュートするがGKに防がれる。
38分、鹿児島ゴール前での混戦から打たれたシュートはポストに当たる。
「前半は宮崎にボールを回させている感じはありましたし先制もできました(木村祐志)」
後半になると徐々に宮崎が鹿児島ゴールを脅かす場面が出てくる。
60分、右サイドでボールを回した宮崎は大きく逆サイドへ展開。
そのまま突破を許し、同点ゴールを奪われる。
直後の61分、自陣でボールを奪われ、ペナルティエリア内まで侵入されるが、打たれたシュートはポストの右外側を通り過ぎる。
71分、中盤でボールを奪われると、そのままペナルティエリアに入り、ゴール隅へのシュートで逆転を許す。
「うちは攻撃にかかっているので、どうしてもカウンターを受けます。そこの注意力、リスクマネジメントのところをしっかりやれば問題なかったと思いますし、紙一重、ちょっとした注意力、集中力の差だったと思います(大嶽直人監督)」
それでも同点逆転に向けて鹿児島の応援はさらに力強さを増す。
75分、宮崎陣内でボールをさらって有田から左サイドの五領にボールが渡り、左足でシュートを打つがGKの足に遮られる。
87分、ショートコーナーから五領が上げたクロスがファーサイドに来たところを小野寺健也が頭で押し込むがオフサイドの判定。
96分、宮崎ペナルティエリアまで入り込むが、クリアされたところで終了のホイッスルが鳴る。
「自分たちもそうですが、相手もこちらを研究しているのでうまくいかない部分は90分であることです。そこを耐えながらやっていければ問題ないと思います。今日はそこが少し噛み合わなかったところがあります(中原秀人)」
1-2の逆転負けで順位は昇格圏外の3位となった。
「もちろん見えないプレッシャーはあると思いますが、普通に当たり前に一生懸命やることが難しいと思います。それを平常心を持ってやれるチームがしっかりと戦っていけると学んだと思いますし、学ばせていただきました。そこをしっかりと選手に伝えて、また来週に向けて行きたいです。転落と言ってもチャンスはあるので、そこは皆さんといっしょに上を目指していきたいですし、それはサポーターの願いであり、応援してくれているので、我々も応えられるようにがんばっていきたいです(大嶽直人)」
「2失点で負けたことにみんな落ち込んでいると思いますが、落ち込んでいても意味はないので次の試合に向けて切り替えていきたいです(岡本將成)」
10月23日(日)2022明治安田生命J3リーグ第30節
vs 福島ユナイテッドFC(とうほう・みんなのスタジアム)
10月23日は、アウェイで福島ユナイテッドFCと対戦。
前日に2位藤枝MYFCが引き分けた結果を受け、前節は出場停止だったキャプテン広瀬健太が最終ラインに入った。
「勝てば昇格争いを優位に進められることは確かでしたが、自分たちは目の前の試合に全力で勝ちに行っていました。他の結果は気になりますが、自分たちの試合に集中しようと試合前に話していました」
序盤から互角の展開で試合は推移する。
16分、福島のコーナーキックからニアサイドで合わされてのヘディングは、白坂楓馬がしっかりとブロックする。
直後の17分、左外で牛之濵拓がボールをキープ。
その内側に入り込んだ木出雄斗がパスを呼び込み、さらに中央の星広太、そして木村祐志が鋭い縦パスをロメロ フランクへ。
ロメロがスルーして有田光希、ロメロとつなぎ、最後はコースが狭い中でも打った有田のシュートが決まって鹿児島が先制する。
「シュートコースは見えていかなったのですが、打つことが大事だと思ったので、あそこで自分自身点を取れていないというのもあったし、何かチームに勢いをつけたいというのがあったので打った結果ゴールになったので、そこは良かったと思います(有田光希)」
22分、福島のコーナーキックから打たれたミドルシュートは枠を外れる。
34分もコーナーキックからつながれてミドルシュートを打たれるが、コースを読んでいた白坂が弾き出す。
39分、右サイドの突破からゴール前に入ったクロスをヘディンで合わせられ、同点となる。
52分、後方でパスを回す福島からロメロがボールを奪い、有田がシュートするがGKが立ちふさがる。
もう1点以上が必要な鹿児島は福島ゴールを目指すが、なかなか好機を作れない。
「先制した後は押し込んでいる状態で最後までやりきることがなかなかうまくできなかったので、そこでやり切らなかったことで、逆に点を取られた後にもう一回勢い出してというのがうまく行かなかったと思います(有田光希)」
「サイドからの攻撃は特徴なのですが、そこから攻めすぎたことで相手は守りやすかったかもしれません。もっと中を使ってから外とかができず、外外になりすぎたことが停滞した原因と感じます(広瀬健太)」
その中で鹿児島は終盤、チャンスを作る。
88分、左サイドバックで入った砂森が、やや遠目の位置から入れたクロスを、同じ途中出場の圓道将良がヘディングで合わせるがGKが俊敏な反応で止める。
91分、福島のゴールキックからのつなぎを奪い、ペナルティエリア内で端戸仁が左足でシュートを打つがこれもGKが防ぐ。
もう1点を奪えないまま試合終了。
約半年ぶりの引き分け、勝点1となった。
「今日の試合に対して、勝ちに行く姿勢をみせる中で、やっぱりボールに対しての執着心を見せるところが大事です。僕自身もそうですし、チーム全体として一つ一つの球際のところはもっと高められると思います(有田光希)」
悔しい状況にも試合終了後のサポーターからは、選手たちへのエネルギーを届けようという応援が響いていた。
「本当にありがたいですし、その声援に応えなければいけないと思います。この声援にお返しするのは結果、昇格という形でしかありません。サポーターも選手もまだ誰も諦めていません。次の愛媛戦に向けて練習からやっていくしかないと思います(広瀬健太)」
今週は愛媛FCをホームに迎える。
この試合前にJリーグ通算200試合出場を達成した牛之濵拓のセレモニーが行われる。
「この歳(30歳)で200試合は早い方ではありませんが、すごく意味があり、色々な方の支えがあってのことだと思います。鹿児島に来たタイミングで通算100試合を迎えて、そこからまた100試合鹿児島の選手として出ることができました。その間に昇格、降格、怪我がありましたが、いつも皆さんからの愛情を感じるので、ピッチで結果で返したいという思いがあります。皆さんの思いを背負ってピッチで出たらすべて出しきりたいです」
ボランチとして中盤を支える中原秀人が出場停止で欠場する中、同じポジションの野嶽寛也は自然体を保ちながら闘志を燃やしている。
「個人的にも今年チームに貢献できていないので、なにか爪痕を残すことも大事なので鹿児島出身の選手が多く出て活躍すれば鹿児島も活性化すると思います。ただ意識しすぎず、いつも通りの自分のプレーをできればと思います」
そして大嶽直人監督は、どんな状況でも変わることなく前を向く姿勢で選手たちに接している。
「すばやい縦の攻撃をすることで守備も準備することができます。切り替えの速さとボールをゴールへつなげる速さをもう一度求めたいです。この2試合勝ちにできませんでしたが、自分たちのサッカーができていて、イニシアティブを取れているので、それを信じて欲しいです。ちょっと足りないところ、集中力と注意力を出し、強いメンタリティでしっかりホームゲームに入ろうと話をしました」
残り4試合、ホームゲームは残り2試合。
「ONE TEAM,ONE GAME」の精神で熱い応援を続けてくれているサポーターに勝ち点3を届けるために、選手たちは最後の瞬間まで勝利を求めて戦い続ける。
コラムONE TEAM,ONE GAME vol.11
胸スポンサーの社長は声出しエリアで応援しています
8月14日の松本山雅FC戦から鴨池に帰ってきた声出し応援。
バックスタンド北側に限定されたエリアではいくつもの大旗が振るわれ、太鼓のリズムが鳴り響き、3年近い空白を感じさせないチャントがスタジアム全体に響き、これぞJリーグという雰囲気を築き上げています。
そんなエリアの一角に、年配の男性がいらっしゃいます。
年配の男性は1人だけではありませんが、なぜその男性に注目してしまうかと言えば、クラブ創設以来9シーズンに渡って胸に描かれてきた焼酎「さつま島美人」の長島研醸有限会社の代表取締役だからです。
長山正盛さんは「VIP席に座っているより、こっちのほうが本当の自分らしい」と笑っています。
試合中は1人のサポーターとしてマスク越しに声を出して、ピッチに立つ選手たちに気持ちを送っています。
長島研醸がある出水郡長島町は鹿児島県の最北端。
長山さんが生まれたばかりの頃は県本土とは連絡船を通じて往来している環境で、長島研醸はまだなく、長山さんの長山酒造のほか宮内酒造、宮乃露酒造、杉本酒造、南洲酒造の5つの蔵元がそれぞれに原料を仕入れて、それぞれに焼酎を醸造して、それぞれに販売していました。
それが1974年の阿久根市との間をつなぐ黒之瀬戸大橋の開通を控え、5つの蔵元が力を合わせて新しい時代を乗り越えていこうと合同で創設したのが長島研醸有限会社でした。
このような事例は他にもありますが、特徴的なのは5つの蔵元はそのまま焼酎造りを続けて、長島研醸ができあがった焼酎をブレンドして、瓶詰めして、販売する役割を担っているのが特徴的と言えます。
独立性を保ちつつ、力を合わせる。
長山さんはごく自然な流れで長山酒造の後継者となることを自覚していました。
鹿児島経済大学(現 鹿児島国際大学)を卒業後は修業のために薬卸販売の仕事を3年勤めて、長島に帰ってきてからは焼酎造りの世界へ。
海に囲まれていて、赤土が特徴的な長島の地で、長山さんはずっと焼酎を造ってきました。
今では長島研醸の代表取締役としてビジネス面での仕事も増えましたが、焼酎造りそのものに向き合っているほうが性に合っているとおっしゃっています。
まだユナイテッドなど影も形も予感もない時代。
サッカーと言えば、家族ぐるみで付き合っている近所の子どもがサッカーをしていたくらい。
その少年には素質と意思があったのでしょう、遠藤三兄弟を輩出したことで知られる桜島中学校へとサッカー留学していきました。
当時はまだ取締役の1人だった長山さんと長島研醸が、サッカーと関わることになったのは、2013年のことです。
鹿児島からJリーグを目指し九州リーグを舞台にしていたヴォルカ鹿児島からスポンサーになって欲しいという提案を受けたのがはじまりでした。
長島研醸へやってきたのは代表を務める湯脇健一郎さんと、J2のギラヴァンツ北九州から移籍してきたばかりの登尾顕徳選手。
長島町から桜島中学校、鹿児島実業高校で全国ベスト4、福岡大学時代はユニバーシアード日本代表として金メダルを獲得した実績を引っ提げ、京都パープルサンガF.C.でプロデビューして、徳島ヴォルティス、ギラヴァンツ北九州でプレーした長身センターバック。
プロサッカー選手になるという夢を追いかけて中学1年生にして長島町から巣立った登尾顕徳が、その夢を実現した果てに、今度は故郷鹿児島にJリーグのクラブを誕生させるという新しい夢を携えて帰ってきた。
「トレーニングウェアにさつま島美人のロゴを掲出してもらえませんか」という提案を受け、2人が帰ってから社内で話し合いをした上で、湯脇さんに電話をかけました。
「一応ユニフォームの胸の金額を教えて欲しい」
当時はクラブ経営を引き継いだばかりで、そこまでの設定はできていませんでしたが、湯脇さんは大体このくらいと思われる金額をその場で伝えました。
結果、長島研醸はその金額で胸スポンサーの契約をすることにしました。
「若い人たちが鹿児島を元気にしようとがんばっているんだから、大人としてそれを支えたい」
長山さんだけでなく、長島研醸としての想いでした。
湯脇&登尾を中心にチームを刷新したヴォルカ鹿児島は、このシーズン盤石の強さを発揮して九州リーグ初優勝を果たしました。
一方で鹿児島からJリーグを目指すもうひとつのクラブ、FC KAGOSHIMAと2014シーズンから統合することも決定。
長島研醸はそのままの流れで2014シーズンから2つのクラブが統合して誕生した鹿児島ユナイテッドFCのオフィシャルトップパートナーとしてユニフォームの胸に「さつま島美人」のロゴを掲出することになります。
ここから少しずつファン、サポーターにとってもなじみのある長山さんと長島研醸の姿が見られる時代です。
年2回ある「さつま島美人スペシャルマッチ」では試合前にユナイテッドへの期待と焼酎愛を込めたあいさつをして、選手のサインが入ったスパイクを履き、マスコットゆないくーを相手にしっかりPKを決めています。
ちなみに試合の1週間前からボールを蹴って練習しているそうです。
シーズン前に行われるキックオフパーティーでも、冒頭のあいさつや乾杯の音頭を取るのは長山さん。
その一方で、かなりファンに目線が近い立ち位置を取ることが多いのも印象的です。
コロナ前はホームゲームのみならずアウェイにも足を運び、みずからさつま島美人を相手チームのサポーターに振る舞い、「酔いつぶして応援させない作戦ですか」とお互いに笑いながら話し、「出されたら飲み干すのがマナーですよね」と相手サポーターにとっても楽しみを提供し、鹿児島の文化産業とも言える芋焼酎を全国に発信しています。
最後にアウェイで振る舞い酒をしたのは2019シーズンのアウェイ福岡戦。
終盤に決勝点を喫して、J3降格圏が決まる試合を見届けました。
サポーターのところへあいさつに来た選手たちの辛そうな表情を見て、なんとも言えない気持ちになり、失意とともに長島までの長い長い岐路についたのです。
トップパートナーであるとともに、1人の熱烈な仲間として長山さんと長島研醸はファン、サポーターに愛され、だからこそごく自然と「祝杯はさつま島美人で」が合言葉になっているのでしょう。
2度目となるJ3での2シーズンを経た2022シーズン。
もっとさつま島美人を通してユナイテッドを盛り上げたい、という想いから次々と新しい試みが行われるようになりました。
ホームゲームでの大型ビジョンを活用して、ゴールが決まった時にはさつま島美人とコラボした映像が流れ、何より勝利したあとは選手たちとスタンドに集まった観客がいっしょに喜ぶ「勝利の乾杯」がはじまりました。
特に「勝利の乾杯」はホームだけでなく、アウェイで勝利したあとに選手とサポーターで自主的に行われるほどの、1年目にして欠かせない行事となりました。
もうひとつユナイテッドに欠かせなくなったのは「シマビハリセン」。
1.8リットルの紙容器のさつま島美人(または黒島美人)を飲みきったら、それを再利用してハリセンにしようというものです。
ファンに呼びかけて作ってもらうだけでなく、長島研醸の従業員みずから大量にハリセンを作り上げて、それをサポーターに配って使ってもらっています。
手にした方、叩いた方はご存知の通り、分厚い焼酎パックだけにシマビハリセンは非常に景気のいい音が鳴り響き、声を出せないエリアの観客にとっても想いをピッチで戦う選手たちに届けるマストアイテムとしておなじみのものになりました。
さらに長山さんのおすすめのポイントとしては濡れても大丈夫なところ。
6月6日のアスルクラロ沼津戦は強い雨が降り注ぐ中での試合でしたが、長山さんは雨ガッパを着てシマビハリセンを叩いて応援し、1-0の勝利に歓喜します。
雨でもまったくヘタれる気配がなく、その後の試合でも活躍し続けるシマビハリセンのタフさもうれしそうに語ってらっしゃいます。
7月2日のアウェイ北九州戦、ここでも長山さんは1人のサポーターとしてミクニワールドスタジアム北九州に乗り込み、「これでいっしょに応援しましょう!」と、大量に運び込んだシマビハリセンを鹿児島のサポーターに配っていきます。
長島研醸の人間だと気づかない年配の男性から「たくさん飲んだんだねー」とただの酒好きに思われたエピソードもあったり笑
そしてこの試合では先制されながらも、1,000もの鹿児島のサポーターが待つゴールに向けて攻めまくる選手たちが眼の前で2ゴールを決めて、最高潮の歓喜を味わい、「やっぱり球技専用スタジアムはいいなあ」としみじみ。
それもまた見事にサポーター心理とシンクロしています。
10月1日と16日にリミテッドユニフォームを着用した際にはいつもの「さつま島美人」ではなく、「ISLAND BEAUTY」の英語表記に。
「鹿児島の若い人たちもたくさんいるし、、、たまには横文字もいいのかなーと」。
ちなみにさつま島美人の世界進出は「ユナイテッドの世界進出次第」笑。
企業人としての視点はもちろんありつつも、まずユナイテッドを楽しんでらっしゃることが伝わってきます。
「ホームゲームは通算して9割以上観ている」とおっしゃる長山さん。
ヴォルカ鹿児島を含めると10年目の応援歴となるだけに、ひとつひとつの試合ごとに、その場にいたりDAZNを通して観戦したご自身のエピソードが出てきます。
中原秀人選手の決勝ゴールでJ2ゴールを決めた2018年11月25日のアスルクラロ沼津戦のような試合はもちろん、2016シーズンにゴールを決めた冨成慎司選手が試合後のインタビューで「皆さんが1人ずつ連れてきてくれたら倍になります」と呼びかけたエピソードまで長山さんの記憶からは出てきて、「皆さんいっしょに応援しましょう!」とみずからも呼びかけてしまいます。
そして。
10月22日に喜入で選手たちが収穫したサツマイモを届けた際、長山さんはその週に行われた福島ユナイテッドFC戦の引き分けを心底悔しそうにしていました。
この選手たちは、鹿児島ユナイテッドFCはもっともっとできる、なんとしても結果を残して欲しいという想い、本当に愛しているからこその喜怒哀楽が長山さんには満ちています。
来シーズンの契約締結も発表され、クラブ10シーズン目の節目にもユニフォームの胸には「さつま島美人」が入ります。
鹿児島ユナイテッドFCはクラブ創設以来多くのご縁に恵まれてきたクラブですが、発足から伴走し続けるトップパートナーが長島研醸有限会社であり、そのリーダーが長山正盛さんであるということは稀に見る幸福なご縁だったと表現しても過言ではないでしょう。
今週も長山さんはトップパートナーの社長として、1人のサポーターとして鴨池に足を運ばれます。
鹿児島ユナイテッドFCの選手を後押しするために、勝利を目撃するために、勝利の乾杯をするために。
最後に長山さんご自身が表現するさつま島美人について。
「夏場とかはソーダ割りで飲むんですけど、心が沈んでいる時は夏もお湯割りにするんです。さつま島美人って心に寄り添ってくれる焼酎なんですよね」