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2022.09.30 お知らせ

【10月1日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2022 vol.14

鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は10月1日に行われる2022明治安田生命J3リーグ第27節、鹿児島ユナイテッドFC vs AC長野パルセイロ のマッチデープログラムです。

日程表・順位表・テキスト速報

前回までの振り返り~~

9月19日(月・祝)2022明治安田生命J3リーグ第25節
vs ギラヴァンツ北九州(白波スタジアム)

鹿児島のホームゲーム会場には欠かせない場外の飲食やイベントPRブースはひとつもない。
スタジアムに入っても、バックスタンドにもメインスタンドにもスポンサー企業やサポーターが応援のために持参する横断幕も、看板もなにもない。
台風の影響により当初予定されていた18日から19日に延期になり、風の強さが懸念されるため最小構成での開催となった第25節、ギラヴァンツ北九州戦。
それでも2,700名を超えるサポーターが集まり、声出しエリアからは大声援が送られる。
新幹線も高速道路も使えない北九州からおとずれたサポーターも少数ながら熱が込められた声援が送られ、九州ダービー、バトルオブ九州がはじまる。

2分、北九州の細かいパスワークから鹿児島ゴール前に入ったクロスを押し込まれるが、これはオフサイドでノーゴール。
そこからも北九州の相次いでシュートを打たれるが、鹿児島の守備陣は身体を張ってコースを限定して、枠に飛んだシュートはGK白坂楓馬が防ぎ、しっかりと耐える。
「立ち上がりは流れが悪い中ですぐに自分たちがコーナーを取りに行って、前からチャレンジしたことでひとつ流れが変わったと思います。あそこでダラダラするよりもチャレンジしていくことで圧力がかかりましたし、良い流れで前半の最後まで行けたと思います(大嶽直人監督)」

37分、左サイドから砂森和也が入れたクロスボールを、反対サイドから入ってきた五領淳樹がボレーで合わせるがミートせずGKに防がれる。
41分、ゴール前に入れたボールを拾った五領から、星広太に代わって右サイドバックに入った渡邉英祐にパスが出て、渡邉は思い切ったシュートをニアに打つがわずかに外れる。
前半アディショナルタイム、右サイドのコーナーキックがこぼれたところを、ファーサイドでフリーで待つ小野寺健也がヘディングで押し込む。
ボールはバーに当たって跳ね返る。
落下点にいたロメロフランクが冷静に左足で押し込み、苦しい展開ながら先制する。
「ピッチの中で選手たちで解決すればよかったのですが、なかなか相手もいい位置を取っていて、自分たちのいい守備ができませんでした。ただ失点せずにあそこで得点できたことが一番です(小野寺健也)」

後半、北九州がボールを支配する展開は続くが、鹿児島はしっかりと守備で跳ね返し続ける。
54分、高い位置でセカンドボールを拾い、右サイドの五領に展開。
五領が中央に入り込みながら左足で打ったシュートはファーサイドに外れる。
56分、鹿児島陣内で混戦から打たれたオーバーヘッドキックからボールがゴールに吸い込まれるが、有田へのファウルでノーゴール。
さらに64分、70分と際どい場面を作られる。
それでも鹿児島は慌てない。

「ボールを持たれていたのですが、そこまで怖い崩されたとかの感覚はなく守れていました。守備としてはしっかり中を締めて、行けるところを厳しく行って、高い位置でボールを取れたらチャンスになるので、そういうところをもう少しはっきりしたほうが良かったかなと思います(ロメロ フランク)」
77分、コーナーキックのカウンターから米澤令衣が独走して、シュートまで持ち込むがGKがキャッチする。
終盤、鹿児島は最終ラインを5枚にして北九州の攻撃を跳ね返す。
「どうしても後ろが5人で下がり気味になると、相手の方がポゼッションは上回ります。ただそこは割り切ってやっているので、しっかりと守備でアクションを起こして、守備で圧をかけながらボールを取る。そこから我々の突破力は、サイドアタッカーとトップにあるので、そこをみんなチームとして信頼しているので、そういうチャンスもあったと思います。チャレンジャーとして選手たちが下を向かずに、声援に応えて、集中を切らさなかったことが物語っていると思います(大嶽直人監督)」

94分、北九州の枠に飛んだ直接FKは、白坂がキャッチして歓声に包まれる。
最後までお互いが力を出し切った九州ダービーは1-0で鹿児島が勝利した。
「こういう試合が増えてくると思うので、簡単な試合はないですし、しっかり1-0の試合で失点0に抑えられたことは良かったです。ただ、もうちょっと攻撃の部分で追加点が欲しかったですし、ディフェンス陣を楽にしたかったところはあります(ロメロ フランク)」
それでも苦しい試合を乗り切って得た勝ち点3にスタジアムは歓喜に包まれていた。

9月24日(土)2022明治安田生命J3リーグ第26節
vs ガイナーレ鳥取(Axisバードスタジアム)

台風後の激闘から翌週はアウェイでガイナーレ鳥取との対戦。
試合は序盤から鳥取が主導権を握るが、鹿児島も7分にロメロが左足でシュートを打つ場面を作るも、GKに防がれる。
12分、左サイドから持ち込まれて角度がないところから打たれたシュートはGK白坂が弾くが、こぼれ球をつながれて先制点を奪われる。
21分、右サイドから入ったクロスを井原伸太郎が跳ね返すが、そのボールをそのままダイレクトでゴール前に入れられ、ボレーで追加点を許す。

「前半立ち上がり相手にコーナーを与えたりしたあとでコーナーを取ったことで、盛り返せているという感覚はありました。ただ失点シーンとかを見たらDF陣だけのせいではなく、ひとつひとつずれた結果の失点ですが、寄せる所や球際のところはもっとこだわれたと思います(有田光希)」
「鳥取がやろうとしているサッカーを自分たちは分かっていたし、最初すごい勢いでやって入ってきた中、それでも自分たちが最初の方は押し返していたので、そこで自分たちがリズムを作って1点取れていたら大きかった中で失点してしまいました(砂森和也)」

1点を追う鹿児島は24分、アーリークロスのこぼれ球を五領が右足のボレーで叩くがこれも跳ね返される。
そのまま鳥取ペースで前半が終わる。

後半開始とともにセンターバックの井原が下がり、展開力のある砂森が中央に入り、突破力のある薩川淳貴が左サイドバックに入る。
さらにトップ下のロメロに代わって端戸仁が投入され、鹿児島は2点を返す意思を示す。
しかし51分、パスワークからのカウンターで3点目を決められる。
直後の53分、薩川のクロスをニアサイドに入った有田光希がヘディングで合わせるが、わずかに外れる。

「6点取られて1点も取れなかった結果は受け止めなければなりません。後半自分が外したヘディングとか、そういうシーンもあるので、取れていれば何か違った結果になったかもしれませんし、そこは自分の力不足です(有田光希)」
55分、鹿児島陣内での細かいパスワークから4点目を決められる。
65分、左サイドを突破され、ゴールライン際から強烈なシュートを決められ、0-5。
それでもゴール裏に集まった鹿児島のサポーターは応援をやめず、むしろその応援は力強さを増していく。

76分、右サイドの直接FKをペナルティエリアの正面にグラウンダーで送られ、待ち構える牛之濵拓が右足で狙うがバーの上を通過する。
86分、左サイドからのラストパスを決められ0-6。
終了間際に後方からつないだボールを受けた米澤令衣が、遠目から強烈なシュートを打つが、ポストの外側を通過する。

0-6、今シーズン最多失点、今シーズン初の複数点差での敗戦。
それでも試合後のあいさつに向かった選手たちを、サポーターは奮い立たせようと迎えた。
「今日アウェイ鳥取にもあれだけのサポーターが来てくれて、終わった後拍手で“まだいける”と言ってくれています。僕個人としてはアウェイまで来てくれた人に笑顔で返って欲しいというのがあるので、そこで今日のような試合を見せてしまってもそう言ってくれるサポーターのためにも、次は絶対に勝たないといけないと思います(有田光希)」

「1失点目に関しては、ミスになりましたが、そこらへんのミスを代わった選手に対して自分たちが補えるように後半やっていかないといけませんし、ミスした本人は繰り返さないようにしなければなりません。これからもっともっと1点を争うこと、1点に泣くこともあると思うので、この0-6を無駄にしないようにしなければなりません。切り替えはしますが、修正するところは修正して、あの0-6があったから優勝した昇格したと言えるような切り替え方をしていきたいです(木村祐志)」

今週はホームでAC長野パルセイロを迎え撃つ。
前節を欠場したキャプテン広瀬健太は昇格争いを何度も経験した歴戦の強者ならではの落ち着きで前を向いている。

「絶対シーズンを通して苦しい時期は来ると思いますし、どう乗り越えるかでチーム力を問われます。逆境を乗り越えた先には強さがあると思うので、今はつらいですが、そんなこと言っていられないし、残り8試合ですし、1-0でも内容が悪くても勝ち切ることが大切になります。昇格争いができることはありがたいことですし、選手もポジティブにやろうという話をしていて良い雰囲気が出ていると思います」
何より指揮官の大嶽直人もクラブ内外がONE TEAMとなり、前回敗戦している強敵を相手にしたONE GAMEを勝つことだけに目線を向けている。

「まず下を向かないことです。こういうことを受け止める勇気があり、勝っている時にはいらないことですが、こういう時に成長するために勇気を持って受け止めて、次のサッカーができるかが大事になってきます。色々な状況の中で、負けることもあるけれど糧にして成長して活かせるように大切にします。しっかりと悔いのない納得のいく自分たちのスタイルを出していき、一緒になって戦えるクラブチームであれるように向かっていきます」

コラムONE TEAM,ONE GAME vol.09
「雑貨番長は気がつけば応援される側にもなっていた」

最近Twitterにアップされる自撮り写真はカジュアルな仕事着か、ユナイテッドのユニフォームを着用したもの。
もう少し掘り下げていくと、西郷隆盛像の頭部を自身の顔とすげ替えて超満面の笑みを浮かべていたり、おそらくだけど蓬髪の坂本龍馬をイメージした出で立ちで疾走していたりする過去が見つかります。
「ミヤジンガーZ」の愛称で親しまれる山形屋の雑貨店Whatの店長、宮路裕一郎さんは、お店で取り扱っているおしゃれな雑貨たちとはギャップの激しい姿をSNSで次々と投稿しています。

(写真:宮路さん提供)

平成3年に鹿児島経済大学(現鹿児島国際大学)を卒業して、新卒で山形屋に入社。
最初の配属先はリビング(家庭用品)でその後はお得意様を相手にする外商を3年、売り場に戻ってきてランドセル商戦要員として文具を半年、玩具担当のマネージャーとしてクリスマス商戦は2回経験、が宮路裕一郎さん20代の経歴です。
たまごっちブームは収束しつつあり、第一次ポケモンブームがおとずれ、いつも人気なキティちゃんは特に売れていた、そんな時代。
姶良から金生町に通い、結婚して、30歳にして長女が生まれて、とここまでは正統的な山形屋の社員という印象を受けます。
今ではすっかり馴染みになったあの愛称も、まだ予兆すらありません。
しかし21世紀が見えてきたタイミングで発令された異動が、宮路さんの人生を大きく変えることになりました。
当時は天文館アーケード内に店舗を構えていた雑貨店「What」を運営する「株式会社トウェンティ・ワン」への出向でした。

(写真:宮路さん提供)

「なぜ自分だったのか?」理由については首をひねるばかりですが、サブカル感あふれる品ぞろえで異彩を放っていたWhatで、仕入れを担当していたバイヤーが店長になることを受けて、宮路さんは後任のバイヤーになりました。
当時売りまくっていた商品として「ポラロイドカメラ」「トイカメラ」にはじまり、日本で一番売ったという「侍の刀を模した傘」を宮路さんは挙げていますが、そういったラインナップに加えてWhatが先進的だったのはいち早くネットショップに挑戦したこと。
さらに店長からは「ブログやろう」「Twitterやろう」とお題が降ってきます。
Twitterについては日本語サービスが始まったばかりの2008年からはじめていたというから、いかに面白そうなものに対する反応が早い店であるかが分かります。
ネットショップをはじめ、ブログをやるというタイミングで「スタッフの宮路です」ではおもしろみが出ないだろうということで「大して考えず」ではありましたがペンネームを考えました。
「ミヤジンガーZ」はこうして誕生し、呑んかた大好き緊迫感マイナス100%な中年おじさんの見た目に隠された雑貨番長の才能が花開くのです。
サブカル的な雑貨店だったWhatは路面店から山形屋内に移り、お店のテイストも少しずつ変わっていきます。

ご当地キューピーちゃん人形の先駆けとして西郷さんバージョンを作ったら2万個売れて、九州新幹線の全線開業に合わせて作った西郷隆盛の手ぬぐいを通じて東日本大震災の復興支援に充てられる取り組みに参画して、少しずつ「地元鹿児島」にも力を入れるようになっていきました。

宮路さんが手にしているのは2016年末発刊のUNITED MAGAZINE vol.06

鹿児島ユナイテッドFCとの縁がはじめて生まれたのは2015年春。
発足2年目のJFLに所属するクラブが創刊したばかりの雑誌「UNITED MAGAZINE」を、グッズ売り場とユナイテッドカフェ以外で、はじめてWhatが取り扱って下さったのです。
「ちょうど鹿児島のグッズを集め始めていて、企画とかもしていた時代でした。従来のお土産物とはちょっと違うセレクト感を狙っていて。鹿児島ユナイテッドFCをそういう目を見るのが正しいのかどうか分かりませんけど(笑)」

この頃の宮路さんとサッカーとの関係は、平均的な鹿児島県民レベル。
日本代表の試合や元日の天皇杯決勝は観るし、高校サッカー選手権も観るというくらい。
とはいえ、もともと郷土愛が強い宮路さんにとって、ユナイテッドサポになる素地は十分にあったのでしょう。
その素地を見抜いていたユナイテッドカフェの田仲さんから「宮路さんはハマるよ」と言われ続けます。

2016年3月19日J3リーグ第2節の大分トリニータ戦。写真は田中秀人(現強化部)

そうして宮路さんがスタジアムデビューしたのが2016年3月19日。
鹿児島は悲願のJリーグ入りを果たしたばかりで、対戦相手はJ1経験のある大分トリニータ。
「長女と観に行ったらもう衝撃で“なんよこいつら”です。駐車場は大分ナンバーに囲まれてなかなか出られないし、同じ九州とはいえこんなに大分から来るんだって思いました。ゴール裏からの声の大きさもすごくて、Jリーグだなって感じでした」
それからも宮路さんは奥さんや長女を誘って何試合か観戦に出かけます。
ちなみに次女からは「日焼けしたくない」と拒否されていたそうです(笑)。

ぼちぼちと観戦していた、その熱が増してきたのはJ2入りした2019年から。
観戦の頻度は増えていき、Twitterでも鹿児島や雑貨のことだけでなく、ユナイテッドの話題が出てくる頻度も増えていきます。

その熱はJ3に降格して萎えるどころか、さらに燃え上がっていきます。
「中年の星」と期待する馬場賢治の背番号50のユニフォームを購入。
2021シーズンは酒本憲幸の背番号20、2022シーズンは「もう特定の選手はいいかな」と思っていたのが、家族を連れて移籍してきたのを本人のInstagramで見かけて「鹿児島への想い」を感じ取り木村祐志の背番号30を選びました。
そして気がつけばスタジアムにも顔見知りの人たちが増えていきます。
スタジアムで顔を合わせるサポーターたちが山形屋2号館5階に足を運び、「ミヤジンガー詣」と称していっしょに写真を撮ったり、鹿児島感あふれるアイテムを購入していってくれます。

2018年にNHK大河ドラマ「西郷どん」が放送されたことをきっかけに、Whatは鹿児島路線の雑貨を増やしていきました。
地元のデザイナー、クリエイター、企業たちと次々とコラボしたTシャツやバッグや小物。
さらには山形屋の枠を超えた鹿児島県民のソウルフード「焼きそば」「金生まんじゅう」「回るお菓子」のノートやキーホルダーやマスキングテープにまで宮路さんの手は伸びていきます。
ふんわりした見た目に似合わぬスピード感と情熱で、おもしろそうなことは「全部やる!!」の精神がうかがえます。

(写真:宮路さん提供)

2018年19年と期間限定の「西郷どん商店」を構え、狙いは当然、西郷どん効果で鹿児島を訪れる観光客からの需要でしたが、観光客だけでなくむしろ鹿児島の人たち、帰省者から鹿児島在住者まで、鹿児島の人たちがむしろ積極的に買い求めていったのでした。
サポーターもそうやって鹿児島グッズ、山形屋グッズを買い求めていき、金生まんじゅうのキーホルダーを試合で叩く太鼓につけてくれているサポーターがいることが、宮路さんはうれしそうでした。
山形屋内でももはや「ユナイテッドといえば宮路さん」です。

(写真:宮路さん提供)

スポンサー企業や関係団体のスタッフがユナイテッドのシャツを着てホームゲームに向けた機運を盛り上げる「UNITED FRIDAY」がはじまるや、「各県に1社2社ある百貨店と、Jリーグクラブは同じ存在」と各部署にかけあった結果、山形屋として参画することになりました。
さらに従業員向けのコラボとして「鹿児島ユナイテッドFC×山形屋」のポロシャツも会社の有志で作りました。

(写真:宮路さん提供)

1号館6階のスポーツ用品売り場ではユナイテッドのグッズ売り場が本格的に稼働し、従業員たちといっしょにホームゲームを観戦するようになり、その様子は逐一TwitterやInstagramにアップされていき、週が明けると警備員から社員までユナイテッドの話題を振られて、ついには新入社員と思われる社員から「U-23パス買いました」と報告を受けるまでになりました。
その輪は鹿児島を飛び越え宮崎山形屋にまで波及し、4月3日のアウェイ戦と10月16日のホーム戦は現地の社員たちとともに勝手に山形屋ダービーと盛り上がっています。
もちろん「(10月16日のスペシャルマッチスポンサー)新日本科学さんにはご迷惑をおかけしないように(笑)」

7月2日のアウェイ、ギラヴァンツ北九州戦

7月2日の北九州ははじめての宿泊アウェイ遠征を同僚たちとともにして、はじめてのゴール裏で劇的な勝利に興奮して、試合後は黄色と青色が入り乱れる一員としてサッカーに染まった夜の街を味わい尽くします。

楽しむ達人、宮路さんの真骨頂は「ユナサポ時報」で発揮されたと言えるでしょう。
選手たちが夏休み期間の平日朝8時、昼12時、夜7時をTwitter上でお知らせする「ユナイテッド時報夏休み編」に応えて、土日や祝日の時間時間をサポーターがお知らせする「ユナサポ時報」を勝手にはじめたことで、みんなで参加する楽しみを作り出しました。

9月24日のガイナーレ鳥取戦の後半を、宮路さんは会社の帰りの電車でDAZN観戦していました。
前半0-2を受けた後半も失点を重ねるユナイテッドに、さすがに心折れそうになりました。
それでも。
「毎試合アウェイにも行って応援する人たち、すごいですよ。途中何度も観るのをやめようかねと思ったんですけど、応援している人たちを見たら、これじゃいかんなって思って」
声は出せない状況でも、戦況が絶望的になっても、力を尽くして選手を鼓舞する人たちがいて、自分が製作したキーホルダーをともなって、太鼓を叩いてくれている人もいる。
その姿に支えられ宮路さんは最後まで、時々電波状況が乱れる中でもスマホを手放すことなく0-6の敗戦を見届けました。

10月1日の長野戦、宮路さんは「秘島」柄の限定ユニフォームを着用して応援に行きます。
その大きい背中には「12 MIYAJINGER Z」。
しかし、ここまで熱を入れてはいるけれど「サッカーのことは俺に聞くなち」
このスタンスを崩さないのが宮路さんなのです。

「なんでこんなにユナイテッドにハマったのか、自分でも何なんだろうって思うんですけど。考えてみればWhatの鹿児島雑貨を自分で考えたり、地元のデザイナーや企業とコラボしたり、KagoshimaniaXと連携したりして、自分としては“地元鹿児島を応援する”つもりでやっていたんです。でもだんだんとまわりから、自分が応援してもらえるようになっていった。サッカーも同じなんじゃないかって思います。ユナイテッドを応援しているつもりが、仲間たちから応援してもらうようになりました。選手たちのプレーからも明日がんばろうって、応援してもらって元気をもらっているような気がします。もちろん負けたらガッカリするんですけど」
応援する側も、まわりまわって気がつけば応援してもらっている。
金八先生の「人という字は互いに支え合って人になる」を連想させます。

「地方って建物から何から何もかもいっしょと思いきや、鹿児島はそうでもなくて、地方にも面白い店があって、他とは違う独自のものがあります。鹿児島のグッズを作っても鹿児島の人が買うあたり、やっぱりみんな鹿児島が好きで、渋谷でもおはら祭したりしますし。街の景色は変わっていっても、その気質は変わらない気がします。ユナイテッドも昇格するとか経済効果とかもあるけど、怒られるかもしれないけど、それ以上にいつまでもおらが街のクラブであって欲しいです」

そして「ユナイテッドは“ふるさとのサッカークラブ”ですよ」とおっしゃいました。
江戸時代にはじまる「ふるさとのデパート」を知り尽くす宮路さんだからこそ、意義が深い賛辞でした。

クラブ公式YouTube

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