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2023.07.08 お知らせ

【7月9日マッチデープログラム】 KUFC MATCHDAY PROGRAM 2023 vol.09

鹿児島ユナイテッドFCのマッチデープログラム電子版。
今回は7月9日に行われる2023明治安田生命J3リーグ第17節、鹿児島ユナイテッドFC vs 福島ユナイテッドFCのマッチデープログラムです。

まとめてNEOに決めもんそ! SPECIAL MATCH 2023明治安田生命J3リーグ第17節

日程表・順位表・テキスト速報

前回までの振り返り

2023年6月24日(土)2023明治安田生命J3リーグ第15節
vs ガイナーレ鳥取 会場:白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)

アウェイのAC長野パルセイロ戦を劇的な2−1で勝利して迎えた第15節はホームでガイナーレ鳥取と対戦。
鹿児島は右サイドから五領淳樹や星広太を中心にしたコンビネーションで、鳥取の守備を崩しにかかる。
そこから五領淳樹や星広太がシュートを打つがゴールを奪えず。
左サイドから藤本憲明を経由して中原秀人が打ったシュートはネットに吸い込まれるが、藤本がオフサイドの判定でノーゴール。
後半、徐々に鳥取もチャンスを作り、54分、中盤でボールを奪うと巧みにボールを動かし、最後は左サイドから強烈なシュートが決まって先制を許す。
鹿児島はロメロフランクや武星弥、鈴木翔大たち交代選手がチャンスを作るが、1点を奪えず試合終了。
ホーム2試合続けて0-1で敗戦した。

2023明治安田生命J3リーグ第15節監督・選手コメント – 鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト (kufc.co.jp)

2023年7月1日(土)2023明治安田生命J3リーグ第16節
vs カターレ富山 会場:富山県総合運動公園陸上競技場(富山県富山市)

ホームで敗れた1週間後は、アウェイで首位のカターレ富山と対戦。
雨のなかではじまった試合は鹿児島がボールを持つ時間が長い中でも、富山が速やかな攻撃でシュートを打つ。
それでもGK松山健太を中心に防ぎ、鹿児島は前半を無失点で終える。
後半鹿児島は早い時間帯でロメロフランクと武星弥をピッチに送り込む。
56分、スローインから武、星、中原とつなぎ、ロメロがキープしたボールを最後は左サイドから走り込んだ渡邉英祐が豪快なミドルシュートでJリーグ初ゴールを決め、鹿児島が先制する。
67分、富山に決定的なヘディングを打たれるがコースに立ちはだかった松山が弾き出す。
87分、右サイドでボールを受けた武がターンで1人かわして前を向くと、前方へ走る山本へ。
山本がファーサイドへ入れたクロスを、福田望久斗が頭で押し込んで追加点。
2-0で富山を下した。

2023明治安田生命J3リーグ第16節監督・選手コメント – 鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト (kufc.co.jp)

山本駿亮選手コメント(7/6トレーニング後共同インタビューより)

富山戦ではなにかひとつ結果を残したかったので、アシストでも結果は良かったです。
今年のJ3はレベルが高いと思いますし、そのなかでも先発やサブの選手が入れ替わったりしても、鈴木選手や自分が入って結果を出していることは大きいし、積み重ねていけば首位に立っていけると思います。
サブの選手も、メンバー外の選手も結果を出したい意志は強いです。
ここ2試合ホームで勝てていないので、内容以上に結果にこだわり1点取ること、そして勝つことが大事になります。
まずはチームの勝利を優先しながら、自分も出番を得られることを目指したいです。

コラム「鹿児島をもっとひとつに。vol.9(Total vol.21)」
アイシテルニイガタ、アイシテルショーセー、そして、カゴシマ

現時点で鹿児島が唯一J2を闘った2019シーズンは、県外からたくさんのサポーターが鹿児島を訪れたシーズンでもありました。
福岡や長崎からは1,000名を超えるサポーターが訪れ、J1王者を経験する柏は700名、そして新潟からは500名…同じ九州でもなく、鹿児島までの直行便もないところから500名?!
その新潟をホーム鴨池に迎えた2019年6月29日、U-18からトップ昇格したばかりのセンターバックがスタメンでリーグ戦デビューを果たしました。
彼の名は、岡本將成。
今回はそんな岡本選手を推すアルビレックス新潟サポーター、中野さんのお話です。

【公式】ハイライト:鹿児島ユナイテッドFCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第20節 2019/6/29

アルビレックス新潟と推しとの出会い

中野さんのサポ歴は発足したばかりのJ2に参入した1999年とか、W杯が新潟でも開催された2002年ごろ…ではありませんでした。
「もともと父もサッカー好きで、私もサッカー好きだったし、最初にハマったのはありきりたりなんですけど男友達の影響でマラドーナで」
…あまりありきたりじゃありませんね。

時は1986年、メキシコW杯でアルゼンチン代表が優勝した頃。
小学生だった中野さんは自分もサッカーチームに入ろうとしましたが、「女子のスポーツはミニバス」と決められている環境で、懸命に訴えましたが大人の理解は得られず、泣く泣く断念しました。
それでもプレーは諦めても中野さんのサッカー熱は高まるばかり。
ブラジルから帰ってきた三浦知良選手を応援するようになり、Jリーグ発足後も地元の新潟イレブンSCを応援します。
学生でそんなにお金が使えるわけではありませんが年に3回4回と観戦に訪れ、アルビレオ新潟、そして1997年に改称されたアルビレックス新潟を追いかけるのです。
「新潟ってエンターテイメントがなくて、首都圏に行くしかなくて。でもアルビは新潟にいながら観られるじゃないですか」
中野さんは野球の人だった彼氏もサッカーの世界に連れ込みます。
「“90分走って1点も入らない、この競技なんなの”って言われて」
サッカーあるある。
中野さんは「あのプレーで、あそこが空いて、チャンスになったんだよ」と解説します。
なんとも戦術的な解説に彼氏は後ずさりしなかったのかと気になりますが、むしろ彼氏もどんどんサッカーの魅力にのめり込み、中野さん以上のサッカー通になりました。
それが今のご主人。
W杯では決勝トーナメント1回戦のイングランドvsデンマークなど3試合が新潟のビッグスワンで開催され、あの「ベッカム様」が訪れて大いに盛り上がります。
その盛り上がりをきっかけに「J1に行こう」と県民ぐるみでギアが上がり、2003シーズンにJ1昇格を達成した試合には、40,000人を超えるサポーターが詰めかけたのです。
その頃の中野さんは長女をお腹に抱えながらのスタジアム通い。
娘さんは生まれる前からのアルビサポーターです。
その後産まれた長男も、言うに及ばず。

「娘さんも息子さんもこっちの目を見てきちんとあいさつするのが親の教育だと思うよね(鹿児島クラブスタッフ談)」

中野さん一家はアルビレックス新潟の応援を続け、2017シーズンを17位で終えて、J2降格が決まってもその想いがゆらぐことはありません。
U-18からは世代別代表に選ばれた本間至恩選手、岡本將成選手、候補に入った藤田和輝選手がトップに昇格し、前橋育英高校から加入した秋山裕紀選手を加えた「ミレニアムカルテット」の存在は、新潟の未来を明るく照らすものでした。

新潟の背番号35がこの試合でデビューした岡本將成選手

期待の若手だった岡本選手が中野さんの中で特別なものになったのは、2019シーズンのホーム琉球戦。
琉球のFWが裏に抜けてGKとの1対1になる、と思われた大ピンチに、若き長身センターバックがものすごいスピードで追いつき、ブロックした瞬間。
「ああもうすごい、絶対この子を応援しようって思いました」
こうして中野さん親子はすっかり岡本選手の推しとなり、練習場でもサインをもらったり、写真を撮ってもらうようになります。
「今はニコニコしゃべってくれるんですけど、あの頃はまだ写真を撮るのも真顔。本当にしゃべらなくて“ありがとうございます”くらいしか言わなくて、慣れていない感じはしたけど、実直で一生懸命な人柄伝わってきて、大好きになったんです」

鹿児島との縁がつながりはじめた

デビューした2019シーズンで10試合に出場した岡本選手。
しかし翌シーズンは出場機会を得ることができず、8月、鹿児島ユナイテッドFCへの育成型期限付き移籍で新潟を離れることになりました。
時はコロナ禍で、交流することもできない時期で、そのまま岡本選手は鹿児島へ旅立ちました。

「泣きました。本当に泣きました。号泣でした。遠くて行けないよって。でもあの頃試合に絡めていなかったし、それなら試合に出てもらったほうが私たちもプレーしている姿を見ることができるので、そっちの方に重きを置きました」
岡本選手はシーズン途中の加入ながら、不動のセンターバックとして活躍します。
そして中野さんご自身もSNSで鹿児島のサポーターと絡むようになり、田上裕応援リーダーがはじめたばかりのYouTubeライブ配信「きばれ!ユナイテッドステーション」でもチャットを通じてコメントをするようになり、すっかり鹿児島サポの一員として扱われるようになっていきます。
「あの番組すごくいいなって思います。タノさんが“あのプレーにはこういう意図があった”とか説明してくれることで、批判とか憶測が出てこないんですよね。あれで選手がきちんと守られてるんですよ。それから私ユースも好きなんですけど、アカデミーの紹介とかもあって。去年は武(星弥)くんがいて、そのユースから大学とかではなくそのままトップチームに昇格するのって本当に奇跡に近いし、思い入れもありますよね」

11月15日、アウェイのアスルクラロ沼津戦。
ご主人と娘さんは愛鷹へ。
中野さんは当時は仕事柄、県外の人が大勢集まる場所に行くことはできず…でも「魂は置いてきました」と唐突に三浦知良選手を持ち出してきます笑
それはさておき。
「主人は最初、そんな好きじゃなかったんですよ。私と娘がきゃあきゃあ言いすぎていて、”何が良いんだ? まだまだ全然だぞ”と。それが沼津戦に負けて座り込んで泣いている姿と、それでもサポにきちんとあいさつする姿を見てから、すごい好きになったんですよ。“この子はいい子だ”って」
2020シーズン後半が終わり、24試合に出場してファンサポーターが選ぶJ3ベストイレブンに選出され、充実したシーズンを送った岡本選手は新潟へ復帰しました。

それでも中野さんは変わることなく鹿児島を熱心に応援しています。
鹿児島ユナイテッドFCの胸にロゴが輝く「さつま島美人」を愛飲しているのはそのひとつ。
「さつま島美人って最初分からなくて、化粧品?とか思っていたんだけど聞いたら違って、しかも通販で買えるって教えてもらって。さらに近所を探したら売ってたんです。去年は樽3つ4つ分くらい飲んじゃってますよ笑」
ざっくりですが、毎週一升瓶を空けている家族という計算になります。
鹿児島市にもふるさと納税をしていて、薩摩家からさつま揚げを取り寄せて、薩摩蒸氣屋の「かすたどん」を取り寄せて、中野さんはサポーターの鑑と表現するしかありません。

そんな生活様式は2021シーズン夏に岡本選手が水戸ホーリーホックに期限付き移籍で加入することで加速し、茨城県まで足を運んだり、水戸のスポンサー企業であるプリマハムやイトウ製菓の商品などを購入して、なぜか中の人たちとも仲良くなって。
そうして同じ時期、今度は新潟から鹿児島に秋山裕紀選手が育成型期限付きで加入することになりました。

「秋山選手はもう1年目からパスセンスがすごくて、でもなかなか出番がなくて。それで鹿児島に行ったらトップ下で使ってもらえて、シーズン終わりに鹿児島の人から残ってと言われてうれしかったですよね。今も彼のパスでアルビがどれだけ救われているか」
中野さんは鹿児島を応援して、水戸を応援して、本分である新潟を応援して、と三正面作戦を慌ただしく展開します。
この時期には田上応援リーダーへの「おそなえもの」として亀田製菓の商品をお送り下さるようになりました。
期待の若手にかけた「サラダホープ」や成長して帰ってきて欲しいと願いを込めた「ハッピーターン」。
最近は藤本憲明選手へのエールを込めた「無限のり」で、これは鹿児島のサポーターにも普及しつつあります。
そういった言葉遊びもひっくるめて楽しんでらっしゃるようです。

「のりくんに無限にゴールしてほしいから」

中野さん、はじめての鹿児島へ

2022シーズンは最初から岡本選手は鹿児島へ。
シーズン当初から同じく新潟でのプレー経験がある広瀬健太選手とセンターバックを組み、負傷で試合に出られない時期はありながらも、J2昇格争いを繰り広げた鹿児島を支え続けました。
そして11月、鹿児島のホーム最終戦にあわせて、中野家ははるばる新潟からお父さんの運転で鹿児島までやってきました。

「人が良くてスタグルが美味しい。みんなフレンドリーですっごく楽しかったです。その前から鹿児島の人って色々と教えてくれるしやさしいし、グッズのやり取りとかもしれくれるし」
試合前には抽選で選手のサイン会にも当選し、それ以外の場面でもTwitterのアイコンを使った「SNS用」と書かれたパネルで顔を隠しながら写真を撮りまくり、鹿児島のホームゲームを堪能されていました。
さらにスタジアムのすぐ近く、桜島を目の前に臨むサンロイヤルホテルに宿泊し、試合翌日も鹿児島の名所を巡っています。

その末に「私、今回鹿児島に行って結構人生観が変わったなって思いました」とまでおっしゃいました。
「鹿児島の人ってすごくおおらかで、それってきっとこの桜島を毎日見ていて、そのおおらかさを感じているからなんじゃないかなって。灰が降ったりするけど、それも桜島なんだって。鹿児島に行って“なんで今まで卑屈だったりせかせかしていたんだろうって”って思いました。桜島をずっと眺めていると余裕が出てくるんですかね? 朝その桜島を見ていると、色んなことがなんてちっぽけなんだろうとか、もっと人生楽しんでもいいよな、楽に生きてていいよなって考え方が変わりました」
同じように岡本選手にもいい影響を与えていると感じています。
「なんかね、彼、変わりました。新潟の時よりもおおらかになったし、試合の向き合い方も変わったように思うし。やっぱり鹿児島に行って良かったって、そういう意味でも思いますね」

その翌週に最終節が富山で行われ、4-2で勝利したものの、勝ち点1の差で昇格を逃す結果に。
岡本選手は2023シーズンも期限付き移籍を延長して、鹿児島でのプレーを選びました。
「今の(新潟の監督である松橋)力蔵さんは育てる人なので、戻ってきてもきっと育ててもらって活躍したんだろうなって思います。でも新潟に帰らないで鹿児島で続けるっていうのも、それもいいなって思ったんです。彼の中で去年の勝ち点1の重みがあったのが分かるんです。その1の差で昇格できなかった。だからそれは残って1の差を埋めたいでしょうし、私たちもそれが見たいと思いました」
2023シーズン、中野さん一家は岩手、松本、長野、富山とすでに4回のアウェイゲームに参戦しています。
なかには新潟のホームゲームより優先することもあるほど。

「とにかく鹿児島のサッカーが見てておもしろいですよね。岡本選手も最近ずっと見ている中で、毎回なにかしらの成長が見えてて、それがまたおもしろいんです。左足を使うようになったり、持ち上がりをしていくようになったり、あとヘディングとか、点を取りたい気持ちが強くなっていたりとか。毎回毎回その時その時じゃないと見れない岡本選手のプレーがあって、見逃したくない感じです。特にロングフィードが良くなったし、今まで新潟時代は足元がないって言われていたんです。でもないわけじゃなくてユース時代はそういうプレーもあったので、プロになって出せなかったところもあったのか。で、ここ最近はそれが出てきている、開花している」
ここで少しだけ岡本選手から離れて、中野さんの深い鹿児島への想いをもうひとつご紹介させて下さい。

鹿児島のみんなで育てて欲しい

今年はじめ、鹿児島県が「鹿児島本港区エリアの利活用のアイデア」を募集しましたが、集まった234件のアイデアの中には、中野さんのものもありました。
ご自身がユナイテッドを通じて鹿児島を好きになったこと、サポーターとはスタジアムだけでなく街でのあれこれ含めてSNSで発信することで次のサポーターにも「鹿児島に行きたい」想いをつなげる人種であること、観光資源がありながら他の九州各県に比べると知名度が薄かった鹿児島にとって、今までになかった観光振興のツールになりうる可能性がサッカーにあることなどをつづられています。
改めてその想いをたずねたら、たくさんの感情が詰まった話をしてくださいました。

どうしてもスポーツってすぐに結果が出ないので、産業として優先順位が後になると思うんです。
だからといって未来につながらないものかと言えばそうではなくて、子どもたちに夢を与えることとかは私たち大人が今できることで、きちんと形に残してあげたいんです。
新潟でW杯を開催するためにビッグスワンを作るってなったとき、私は中学生とか小学生だったんですけど、なけなしのおこづかいでカンパしたんですね。
それが例えばビッグスワンのネジ1本かもしれないけど、それが私たちのおこづかいで締められているかもしれないって思ったら、すごく愛着わくじゃないですか。
だからそういう想いを鹿児島の人たちにもしてもらいたい。
自分たちが作るんだ、自分たちが育てるんだっていう機運を高めてもらいたいと思ったのが応募した理由のひとつです。
もうひとつの理由ですけど、こちらでも百貨店とかで「九州展」があるんです。
でもこちらでは福岡とか熊本、宮崎なんですよ。
「福岡とかはよく知っているけど、鹿児島って知らないよね」って。
東日本の人たちにうまくPRできていないんじゃないかって思って。
まわりの人たちに話を聞くと鹿児島って言えば桜島、西郷さん、サツマイモぐらいなんです。
もうすごくもったいなくて。
これで観光客を呼べるかというと、1回来たらもう十分なんです。
で、「何回も行きたい鹿児島」になるためには食や人の魅力だったり、そして鹿児島ユナイテッドFCだったりして、やっぱり毎回変化があるものがないと来ないわけです。
そのことに県外からの目線として気づいて欲しくて応募したんですね。
仲の良いサポーターさんが4年前に鹿児島に観に行って「最高だった、まじで最高だったよ。とにかくご飯が美味しいし、メインスタンドから桜島が見えてすごく良かった」って言われましたもん。

Yahoo!のコメントとか色々と見ていると、昇格しなければ弱いって言われたままなんですよ。
でも鹿児島は高校サッカーが強いし、サッカー好きな土壌ってすごくあると思うんです。
それなのにユナイテッドというプロを応援しないって何なんだろうってずっと思っていて。
でも私たちが学生の時は新潟はサッカー不毛の地って言われていて、帝京長岡のような強豪はなくて、大体全国の1回戦で負けていたんです。
でも今ではしっかりと高校サッカーを応援する土壌ができているし、鹿児島ってプロの世界ももっとできると思うんです。
自分たちが育てる、機運を盛り上げる、強くさせる。
その力を1人1人、鹿児島県民みんなが持っていらっしゃるんです。
自分の故郷の名前がついたチームが負けたら、自分が負けたような気持ちになってすごく嫌です。
だから「弱いから」じゃなくて「弱いからこそ」みんなで盛り上げて応援していく、強くしていく、育てていくっていうそういう巻き込み方ができるといいなって思います。
あとユナイテッドはすごく地域に貢献した活動をしているのでもっともっと取り上げてほしいし、メディアとか行政とかどんどん巻き込んでムーブメントを作れればいいのかなって気はします。
鹿児島県/鹿児島港本港区エリアの利活用のアイディア(pref.kagoshima.jp)

ピッチに立ち続けるという至高のファンサービス

遠く新潟から鹿児島への思いに頭が下がります。
けれどそれで終わっては中野さんらしくないので、最後に岡本選手に期待することを聞いてみました。
「今年はとにかく怪我なく昇格に関わって欲しいです。絶対に彼はあの勝ち点1の差が残っていると思うので。あとはもうずっと応援させて欲しいので、できるだけ長く現役を続けて欲しいですね」
ここである意味禁断の質問で「もし岡本選手が新潟から離れたら?」もたずねました。
「彼を応援する重要度のなかでアルビの選手であるということは、今はもうほとんどないです。岡本將成だから応援しています。完全移籍しても問題なく応援し続けます」
アルビ愛もゆらぎませんが、岡本將成への愛もゆらぐことはありません。
そして話は、中野さんのサッカー生活における原点に帰ってきます。

「三浦知良選手ってずっと本を買ったり試合を見たりとかしているんですけど、今も現役ってすごくないですか? こんなに長いこと応援させてくれるって、こんなファンサないと思うんです。あそこまでしろとは言わないですけど、やっぱり長く応援したいというのがあります」
長い現役生活というキーワードの中には、センターバックという特性も含まれます。

「日本代表を見ても若いうちから活躍するセンターバックって多くないですよね。日本代表になるような選手もしかりで、若い時ってどうしても自分が引き出されて失点したりってあるじゃないですか。でもあのポジションってどれだけ失敗をして、どれだけ引き出しを作って、っていうポジションで、今、岡本選手は少しずつその引き出しを集めていて、それを活用できているところがいいなって思います。ある程度年齢を重ねた経験値からの判断のもとでプレーの選択ができるようになると思うので、本当に息長くやって欲しいです」
そして最後に家族と岡本選手の話をしてくれました。
「今年アウェイにたくさん行く理由として、子どもが大きくなり、多分4人で行動するのは今年が最後になるかもしれないってことと、鹿児島のサポさんがなかなか行けないところに行って応援の手助けをしたいって思っていました。岡本選手がいなかったら、きっとこんなに家族で団結していることもなかっただろうし、高校生男子と年頃の女子がいっしょに行動するなんてこともないと思います。本当に岡本選手に感謝です」

話が終わってふと気づきましたが、中野さんの本籍はあくまでアルビレックス新潟のサポーターでした笑
とはいえそこまで踏み込むと、ただでさえ長いコラムが3倍位の分量になるので、中野さんの新潟愛については次に鹿児島と対戦する機会に取っておきましょう!

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